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深い森のため息
構想中の小説を基にしました。
構想中の小説はいまだ構想中の小説のままです。
この赤は偽物だよ暗闇で見てごらん
とあの人は言った
この赤はどの瞬間から色付いていたんだろう
夜の森はまことの暗闇
目の前で振る手さえ見えない道のり つまずきながら進む
あの人の気配がする
あの人は悪い 悪いけれど
あのね知ってる この先には光があるの
誰にも知られず灯っているの
理由もなくただメカニズムにしたがって
声を聴いたら思い出す
心許ない光だからこそ
子どものあなたを知っているの 赤い色した魂と魂でぶつかった
夜の森はまことの暗闇
声だけが聴こえる
人の本質は悪ではなく
人の本質は




