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王様の命令に兵たちは惑いを見せていた。
きっと私が神々し過ぎたせいに違いない。
応接間へと王様自ら案内してくれた。
侍女がティーカップ、ティーポット、少量の菓子を運んできた。
それを少量つまんで、私から口を開いた。
お祖母様がなくなったと。
王様は哀を漂わせながら
次は私に迎えが来るのだろうな
、と返した。
ゆったりと時間だけが過ぎていった。
また私が口を開いた。
君のところの勇者が私のところに来たよ。真っ二つだ。
王様は、そうか、の一言だけ呟いた。
ティーポットが空になる頃に私が言った。
空烏賊を討伐するのだが、そちらにも迷惑をかけると思う
またも王様は、そうか、と呟いた。




