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勇者に選ばれたその日

 これが、伝説の勇者の剣か。石板に刺り少しツル草が銀色の刀身に巻かれているがそれが逆にカッコいい、柄の部分が澄んだ黄金色に光沢している


「神々しい」、その一言が頭に浮かんだと同時に口に出していた。


「ほっほ、そうじゃろ」


僕の隣で背の低い老人が長いあごひげを触りながら笑みを浮かべそう言った


「そうですね。勇者の剣って言われるだけあって凄いですね。」


そう言いながら僕は圧巻され剣に釘付けになっていた。

 

 子供の時から遊んでるこの森にこんな所があったのも不思議だけど、まさか、勇者の剣があるなんて思いもしなかった。

地元が実は有名アイドルの出身地でした!!、みたいな感じの凄さを勇者の剣から感じるな~。アイドルの名前とか一人も分からないけど…(なんならAKBぐらいしか分かんない)


「お主、触ってみるか」


老人が長い髭を触りながら、優しい笑みを浮かべそう僕に言ってきた。


「え、良いんですか?」


「良いんじゃよ」


 やった!!、まさか、勇者の剣に触れるなんて夢の様だ。

僕は両手をズボンで拭い、「じゃあ早速」と言い、胸の鼓動がドンドンとなってるのを感じながら、勇者の剣が刺さってる石板まで歩を進めた


「おぉ~、近くで見ると凄いな。重厚感?何て言うんだろうなぁ、本物って分かるわぁ、スゲェ」


 僕は後ろを振り返り、「本当に触ってもいいんですかー!」と老人に大声で聞くと、

老人は「良いよ~、なんなら抜いて振ってみてもいいよー」と気軽に言った


勇者の剣の扱いが気軽すぎるなぁ~と内心思ったが、せっかくの機会だ。


僕は柄を両手で掴んだ


「おぉ!!」


思わず声が出る。なるほどなぁ~、これは強いわぁ~。触った瞬間に分かるなんでも切れるこの万能感。魔族特攻だけじゃないことが分かる。


スッ


刀身が石板から少し動いたのが分かった。


「抜いても良いって言ってたし、マジに抜いちゃうか」


僕は両手で掴んだ柄を上に引き上げようとした時


「おいおい、こんな子供が勇者って言うのかよ」


女の声が上から聞こえた。上には空しかないので聞き間違いかな、と思ったがどうやらそうではないらしい。


「うわぁ」


僕は驚きの声を出した。


 上を向くと、大きな白い翼を持った白銀の髪の美しい女性が天から舞い降りたように宙に滞在していた。

眉はひそめていたが、まつ毛が長く美しく、目が女にしては力強さを感じる、だが凛とした美も感じ、口も唇が薄赤いピンク色だ。美しい、見惚れるとはこの事かと実感する。


「おい」


それにしても、


「おいって」


それにしても、なんて


「無視すんなって」


なんて、下品な恰好なんだ


「なに、鼻血たらしてんだよ?」


胸を包帯の様なモノで巻いてるだけで、あとは何も着ていない。‥‥デカいのだろう、ゴクッ。布越しでも分かる、この『たたわ』、…凄い。

腹筋も適度にありクビレもある‥‥凄いエrrrr、ダメだ、これを言葉にしてはダメだ!。人間としてのアレがパーになる気がする。


あと、なんだ?この女性が履いているズボンは?、昔の武士が着てそうな長いスカートみたいなズボンを着ているが、この女性も日本から来たのであろうか。

 

「おい!無視すんなって!」


「あっすいません!」


なんか、反射的に誤ってしまったが、なんで謝ってるのだろう。あっ、翼が無くなってる。


「勇者としての自覚はあんのかよ、てめぇは」


 え、口悪いなぁ。


すると、その野蛮な女性は僕の後ろにいた老人に喋りかけた


「こいつが本当に勇者って事なのか?」


「まぁ一応、予言ではそうじゃな」


 予言?なんのことだ?


「~~?本当か~~?、この気が抜けた顔がぁ~」


女性が僕の顔に顔を近づけ、じっと見つめてきた


「!!!」


僕はびっくりしすぎて放心状態になっていた。‥‥良い匂いだ


「ま、いいぜ。」


女性はフッと笑い、白銀の長い髪を風でなびかせた


やばい、状況が全然わからん。この女性に見とれていたら話が分からん方に進んでいる感がすごい気がする。


その時、後ろにいた老人がいつの間にか、僕の前にいる女性の隣に来て長い髭を触りながら口を開いた


「お主、覚悟はあるかのう」


先程の優しい笑みを含んだ表情ではない。真顔だ。目を制止させじっと僕の事を見ている、いや、見定めているのか。


「お主は―――」


その時、女性が笑みを浮かべながら老人の口の前に手をかざし。「ここからは、私のセリフだぜ」と言い、僕と目を合わせた


(なんじ)は辛い時も、困難な時も、逃げずに戦う者になりたいか?。汝は悪を滅ぼす者になりたいか?汝は「勇者」になりたいか?」


その時、女性の背中から大きな翼が出現し、多くの白い羽が宙を舞っていた


「綺麗だ」


思わず口に出してしまう


「汝が、「勇者」としての覚悟があるのならば、この剣を抜け。その暁としては、この私が、女神・ファリスが汝を守る盾となり、師となり、汝を勝利へと導こう!」


ファリスって言う名か、白銀のファリス…か。


僕は両手で掴んでいた柄を片手に持ち替える


「さぁ!剣を抜くのだ!勇者よ!!」


ファリスの言葉に思わず心が奮い立つ


「うおおぉぉぉ!!!」


 抜きません


グサッ、僕は剣を刺さってた時よりちょっと深く差し込み手を柄から放した


「勇者にならないので剣は抜きません!!」


僕は声を高らかに上げそう言った


「・・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


沈黙が流れる


「汝は辛い時も、困難な時も――」


「抜きません!!」


「汝は――」


「抜きません!!!」


「なん―――」


「抜きません!!」


ファリスは額から汗を滲ませた


「な、なんで?」


僕は自信満々にこう言った


「怖いからです!!」



―これは勇者になりたくない青年、ゼン=アスタルの日常の話である―


「勇者には?」


「なりません!!!」


「えぇ~~!!!!!!」


。。。面白ければ、ブックマーク、評価をお願いします。

感想!!!アドバイスお願いします!!

この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




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