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不幸な転生エルフ、復讐を誓う~怪物と呼ばれ異端の力を使い惨劇を~  作者: 月のウサギ
第一章 邂逅と第一の復讐
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白い双翼

俺とエラは食事を食べ終わった後、直ぐに部屋に戻ってきた。

「戻ったぞ。」

「……戻った。」


「あ、ルーナ様はみ、見ないで下さい!!」


部屋の扉開けた瞬間、枕が飛んできた。

……僅かに見えたが、どうやらクリアが丁度浴室から出てきていて裸体の状態だった。そりゃ投げるか。

「……私は見られても構わないのですけど。」

「お姉ちゃんが良くても私が駄目なの!」

「……そんな事より、その体は何?」

コントをしている姉妹をエラは怪訝そうな眼で見つめる。

簡単な服を着たクリアの肌にはカリアとは比較にならないほどの切り傷、火傷、爛れ、痣があった。

何よりもおかしいのはこの怪我のことを俺らに伝えていないところだ。確かに伝え無くてもいいことだけど……。こう言った人を驚かせてしまう事は最初に伝えておくものだろう。

まぁ、俺らのような業の深い理由でもあるかも知れないけど。


「あ、大丈夫です。私は元々痛みに鈍いので。」

「……本当にそれだけか?」

「はい。……ただ、妹に傷をつけておいてあの男は許しはしません。確実に私が殺します。」

余りにも違和感のあるクリアの言葉に更に質問したら恐ろしいほどの怒りのオーラをだした。

こいつ、意外にもとんでもない激情を抱えていたんだな。

「お、お姉ちゃん……?」

「カリア、私だってあの男には思うところはあります。私はともかく、妹にまで手を出した。それは万死に値します。」

あー……うん、クリアの奴、あれだな。

「……シスコン。」

「……言葉にしなくてよろしい。」

ここまで妹への愛が重いとかなりのシスコンだと思う。……まぁ、そこら辺は俺も幼い頃はクリアと同じような状態だったけど。

「い、いいけど……。ルーナ様の迷惑だけはかけないで。」

「……わかってる。」

「あー……そろそろいいか?」

話もま纏まってきたからこちらに注目を向ける。

「二人にちょっと渡したいものがあるんだ。」

「「渡したいもの?」」

「これだよ。」

怪訝そうな顔をする二人に俺は『アビス』からゴーレンスに作らせたあるものを手渡す。

「これは……。」

「首輪……ですか?」

「首輪、というよりもチョーカーというアクセサリーだよ。」

『アビス』から取り出したのは金色のチョーカーである。

この国において、首輪のない魔族は魔物と同じようにギルドの討伐対象になってしまう。けど、俺は首輪をつけるのはあまり好きじゃない。

という訳で、今日ゴーレンスとヨキシーに頼んだらものの数十分で作ってしまった。金で作られているが『重量軽減』『通信可能』『場所探知』『演算補助』といった魔方陣がかかれ、ゴーレンス渾身の決め細やかな金細工がされている。因みに代金は金貨八十枚。滅茶苦茶高かったがここまで高性能なら仕方ない、と割りきって買った。

まだ金には余裕はあるけど、そろそろ稼ぎ始めようかな……。

「アクセサリー、ということはネックレスと同じような感じですか。」

「まぁ、そうなるな。」

「ふーん……あれ?カリア、どうかしたの?」

「綺麗……。」

どうやら、カリアは金細工に見惚れてるようだ。

「さっさと着けろよ。」

「あ、はい!」

「わかってる。」

そう言ってカリアとクリアはチョーカーを首に着けた。

よし、これで終わったな。

「それじゃ、俺は寝るとしますか。」

「あ、ルーナ様。少し、尋ねたいことが……。」

俺が寝ようと掛け布団を持ってきていたらカリアが魔導書を持ってきた。

魔導書ということは魔法に関連することか……。

「精霊魔法と属性魔法は私たちの星刻魔法とどう違うのですか?」

「……星刻魔法?なんだそりゃ。」

聞いたことのない魔法名を言われ、俺は困惑する。

エラの方を見たけど、エラも首を横に振っている。エラでも知らないのか。

「星刻魔法ってなんだ?」

「星刻魔法とは、星々を線で繋ぎ、星座にして様々な力を扱えるようにする魔法です。魔族の方ではこれが主流でしたが……。」

少しもじもじしながら俺にカリアは説明する。

何故人間と魔族が使う魔法が違うのか分からないが、ある程度のことは理解できるな。

てか、アースリアの使っていた魔法はこの星刻魔法だったのか。

「分かった。では、教えるとするか。」


========

「ーとまぁ、こんな感じか。」

俺は精霊魔法、属性魔法、星刻魔法の違いを簡単ながらカリアに教えた。因みにエラはもうベッドで寝ている。

意外にも、クリアも興味を持って俺の話を聞いていたな。体をざっと見た感じクリアは筋力がある方だから剣士かと思ったんだけどな。

「ルーナ様、教員になられたらどうですか?」

「……何故?」

いきなり、本を持ったカリアが言葉を洩らした。この学校をでたら冒険者に戻る予定なんだが……。

「ここまで、上手く教えれるのなら教員になった方が良さそうだと思いまして。」

「私もそう思うよ。」

しかもクリアも同じような事を言ってるし……。

「と、取りあえずさっさと寝るで!」

「あ、今日こそはベッドでねてもらいま」

「おやすみー!」

俺は追求を求める二人から逃れる為に布団にくるまって寝た。


「今日こそは絶対にベッドで寝てもらいますよ……!」

「あ、私も手伝うわ。」


カリアとクリア(白い双翼)の恐ろしいまでのトーンの言葉を聞きながら。

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