ステータスの確認
「ステータスを確認しようよ」
彼女は興奮冷めやらぬ様子で、僕の体を揺さぶりながらステータスを確認しようと急かしてきた。
僕も嬉しさを抑えることが出来ずにやけ顔から顔も元に戻すことが出来ないまま一緒に、ステータスカードを確認した。
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灰城碧 男
レベル 15
職業 女騎士 魔物女王
スキル 甲冑召喚 聖剣召喚 スラッシュ 魔物化 眷属作成
称号 男の娘 スライム殺し 耐え忍ぶもの 魔物女王の卵
職業ポイント 15pt
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「なんか、変な職業や称号が増えてる」
僕は新たに表れた職業や称号の存在に頭を悩ませる。
「魔物女王?人間辞めるの?まぁ詳細を確認してみよう」
職業
女騎士 騎士系統のスキルが獲得できる
魔物女王 倒した魔物の魔石を消費し、その魔物の女王種に変身することができる。
称号
男の娘 ポイントを消費して、女性専用職業を獲得し使用することができる。
スライム殺し 100匹以上のスライムを倒した証、スライム系統の攻撃時に攻撃力が上がる。
耐え忍ぶもの 困難に耐えてきたもの、自然回復力が上がる。
魔物女王の卵 ※※※※に選ばれた証、配下の魔物の力を強くする。
「称号『男の娘』はすごいよ。選択した職業を取れるなんてチートじゃん。『魔物女王』も魔石を使えばその女王種になることができるんだし、普通だったら使うことができないだろうけど、称号『男の娘』で女型だから使うことができるんじゃないかな。」
彼女は興奮冷めやらぬ様子で僕の体を揺らす。
「称号『魔物女王の卵』は文字が一部が伏せられて読めないけど誰に選ばれたんだろう神様?」
毎日スライムを倒していただけの僕を誰が選んだのだろうか謎だ。
「まぁ今は気にしなくていいんじゃない、お兄ちゃんの努力は報われたんだから今はそれを喜ぼうよ」
「良かった僕の今までの努力は無駄じゃ無かったんだ」
今までの努力が報われる事に喜びを隠し切れないでも一つだけ納得できないことがあった。
「レベルを上げることは出来ても身長は伸びなかった……」
項垂れながらする僕の呟きを彼女は即座に否定する
「ダメだよ、私は出来ればこのまま身長は伸びないでほしいかな」
「なんで、僕はせめて180㎝まで身長を伸ばしたいよ」
「ダメ、ダメ。今の容姿で身長を伸ばすなんて勿体ない。確かに成長したお姉さま風の容姿も捨てがたいけど、その小柄な容姿を活かさないと。所で……お兄ちゃん、ゴスロリ服に興味ない?是非着てほしいんだけど。」
「着ないに決まってるでしょ!!絶対に着ないから」
僕は断固抗議する。
「じゃあ、メイド服は、それともアニメのコスプレなんてどうかな吸血騎士リリーちゃんと見た目がそっくりなんだよね絶対着て欲しいな~」
「だから着ないってば~」
興奮して冷静さを失った彼女の活気に満ちた言葉の猛攻を受けながら、諦めるまで数時間続き、夜は更けていった。