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厄災
「おばさん。」
広場の人込みのなかで、いつも水珠を買う店のおばさんを見つけた。
「無事だったんだね。」
「ああ、ぼうやたちもね。」
「おばさん、コモンが言ってたが、昔もこんなことが起こったのか?」
「ああ、そうだよ。あれは今から8年前かね……。」
「8年前なら俺たちも知ってるはずだろ。」
「ああ、それじゃあ、18年前かもしれんね。当時は大変だった。」
「そうなのか?」
「ああ、だが、今は話している時間がない。皆の衆!」
突然声を張り上げた。
「じき、ここにも山からのモノが来る。地下がある家に急ぎな。地下のある家は今日だけはみんなに貸してやりな。」
いつものおばさんからは思えない言葉遣いだった。
「さて、お前さんたちも、今日はウチに来な。」
そして、その指示は正しかった。
少なくとも、僕はそう思った。
次の日、街並みを見たときに。




