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世紀末物語~ヒトが生まれない惑星地球~  作者: 玉井 マリト
第一章

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始まり

 構想40年です。40年前はネットが普及しておらず、このように一個人が小説を発表する機会などほぼありませんでした。なので、この物語はずっと私の頭の中だけに存在していて、墓場まで持っていくしかないと思っていました。私が生きているうちにネット環境が進歩してくれたこと、そしてこの「小説家になろう」サイトに感謝しています。

 創造者よ。この宇宙の創造者よ。あなたは何故、地球人とい        

 う毒をお創りになったのですか? 地球に呪いをかけられた

 のですか? 我々を試しておられるのですか?

 地球監視研究所初代所長ダバ星系人エア・ラ・ムジン



 地球——二十世紀末のこと。

 

 最初にその異変に気づいたのは、産科医たちであった。病院に新たな妊婦がやって来ないのだ。

「おめでとうございます。妊娠しています」

 と言う相手が来ないのである。


 その異変は世界中で起きていた。ほぼ時を同じくして。


 次に声をあげたのは、不妊治療に携わる医師たちであった。

「体外受精は可能だ」

 しかし、受精卵が子宮内膜に着床することは無かった。

 このことから、不妊の原因は女性側の生殖能力にある可能性が取り沙汰された。

 つまり、世界中のすべての女性が不妊となったのである。


 ヒト以外の動物にはその異変は起こらなかった。


 なぜ、どうして、こんなことになってしまったのか?

 医師や研究者たちは国を超えて協力し合い、世界各国は多額の予算を掛けて原因究明を後押しした。

 曰く、未知のウイルスの感染による。

 曰く、免疫異常で受精卵を異物と認識する。

 曰く、実は男性側にも原因がある。

 様々な可能性が検討されたが、状況は変わらず、約3年が経過した。


 そして、彼らがやってきた。後に銀河系人と呼ばれる者たちが。はるか宇宙の彼方から。乳児のいない地球に。

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