小噺その⑥ 大悪魔サルカニちゃん参
(666の周波数…殺人助長の洗脳電波。私は、唯一無二の配信者。世界を手にする大悪魔なのだ!)
サルカニちゃんは、本当の親の顔を知らない捨て子で…施設で育てられた。
当時(今もだけど)友達がひとりもいず、ひとりで絵本を読んでいると、いつもバカ男子にからかわれる。
「コイツ、また〈さるかに合戦〉読んでるぜ。しかも、蟹が殺されるシーンばっか読んでキモチ悪りぃ〜」
そう、私は何故か…死と言うものが、まだよく理解出来ていない時代に、ソレに強く惹かれていた…私の名称が産まれた瞬間でもある。
(人は、不完全な屍体として産まれるが…死ぬ事によって、完成するって誰か言ってたな)
その後、今の両親に引き取られたんだけど…コイツらがまた厄介で、妙な宗教団体の傀儡だったんだ。当然私も入信させられる…
(回想)
畳張りの、カビ臭い教団施設内で
両親「教祖様に純潔を捧げるんだよ…それで我等家族は、永遠に救われるんです。」
サルカニ「嫌よ…」
パンパンッ!ギュギュ〜!
(初めてぶたれた父の手は、とても大きくて…縄で縛りながら蔑む、母の目を疎ましく思った。)
タラタラ…ペロペロ…ヌチュヌチュ…ペチャペチャ…
切れた唇を、自分の舌で舐めながら…他の穢れがもう一つのソコを、同じ様にする。
(互いに鉄分を味わいながら…一方は苦痛を、他方は快楽を。)
海子「サルカニちゃんは、大丈夫だった?」
(施設で同世代の少女が、同じ目に合ってんのは知ってる。)
海子「私ね…出来ちゃったの。」
サルカニ「グエッ」
(忌まわしき受胎の気配に、吐瀉物がせり上がる。)
海子「死にたい…」
警察の手入れで、教祖と幹部は逮捕…両親も刑務所に。私は、未成年だったのと…心神喪失状態だったので、無罪。
(てか、サルカニちゃん被害者じゃね?)
その後どうなったかって〜と、サルカニちゃんは、新しい教祖となり…信者を集める活動に終始しているのさ、ネットを通じてねっ。
教義1、嘘をついてはならない
「サルカニちゃんは、大悪魔でこの世界に黙示録を実現するんだぁ〜!」
WEB上で、毎日こうほざいていた。
教義2、姦淫してはならない
「さて、次はどの男とSEXしよっかな…男女含めて、五十股してるのさ。」
お金くれたら誰とでもする女です。
教義3、盗みをしてはならない
「アナタのハートを盗んじゃうぞ♡」
サルカニちゃんは、前科16犯の大泥棒でした。
〈全国ネットでお送りしております…配信を…教義に背てね。〉
「そら、アンタ…配信やの〜て、背信者やがな。」
あの時の海子が、夢枕に立つ。
「ゴメンね…マジで殺しちゃって。」
「いいのよ、私が頼んだんだし…でも、斧でバラバラは無いわ。ところで、一本だけ見当たらないのよ?私のカラダのイ・チ・ブ」
「きっと見つかるわよ。ねぇ海子…指切りしよっ。」




