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3 アイデアはどこから?


 うーん、これは難しいですよね。

 まあ小説を書こうかなんて思う人なら、普段から、いろんなところから刺激を受けてインスピレーションを得ているだろうとは思います。

 前回も書いた「読書する」はその最たるもの。


 ただこれ、いつも思うのですが、ラノベを書いている人ならラノベだけ読んでいればいい……というわけではないので、ここは気を付けた方がいいかも、とは思っております。マンガやアニメなども同様です。

 かく言う私も、司書なんてやってるわりに読書量が決して多くはないので恥ずかしいことばかりなんですけどもね。

 少ないなら少ないなりに、ジャンルにはこだわってみるといいかもです。

 最終的にラノベを書くのだとしても、読むもののジャンルは多岐にわたって選ぶ。

 小説や詩歌などの創作物だけではなくて、これまであまり手の伸びなかった詳しくないジャンルのものも覗いてみるといいですよ。目先が変わると、脳が活性化するようで、思わぬアイデアが浮かびます。


 たまたま私は司書をやっていますので、ちょっとためしにNDC(日本十進分類法)であてはめてみますと、


0類 総記 : 図書館学、新聞、全集、百科事典など

1類 哲学、: 哲学、思想、心理学、宗教など

2類 歴史 : 歴史、伝記、地理など

3類 社会科学 : 政治、経済、財政、法律、職業、統計、教育、風俗など

4類 自然科学 : 数学、物理、化学、生物学、天文学、医学など

5類 技術・工学 : 金属、機械、建築、家政学など

6類 産業 : 農業、園芸、林業、商業、水産業、運輸、交通など

7類 芸術・美術 : 彫刻、絵画、写真、工芸、音楽、演劇、スポーツ、娯楽

8類 言語 : 各地域の様々な言語

9類 日本と世界の小説、詩歌、古典文学など


 ざっとこんな感じです。非常におおざっぱなものですが、これだけ見ても世の中にはこれだけの種類の本が出版されていることがわかります。

 単純に9類の、しかも日本文学の中のラノベだけを読んでいたのでは、どうしても視野が狭くなり、アイデアが枯渇していくのは当然の流れでしょう。

 実際にできあがったのが、どんなにエンタメに富んだ読みやすいラノベであったとしても、書き手さんたちは相当な資料を集めて様々な本を読み、教育的なテレビ番組なども参考にしつつ執筆されているのではないかと思います。


 文学は文学でも、ラノベより少し硬い感じのもの、少し読みづらいもの、さらには古典などにも、広く当たれるといいかなと思います。

 古典文学は特に、日本語の美しさをブラッシュアップさせるのには最適です。「平家物語」は「語り」の文学でもあるので、日本語の独特な美しいリズムを体に覚えさせるという意味でもよいテキストではないかと思います。「徒然草」もひとつひとつが短く、読みやすくていいですね。対訳の本を横に置いて読むと、ちょっと楽になるかも?


 古典文学は日本のもの以外に、海外のものもぜひ。ギリシャ・ローマ神話は有名どころですが、「面白い物語の型」みたいなものがすでにちゃんとできあがっていますし、イギリスのアーサー王伝説なども心躍る物語だと思います。

 読みなれていない人がいきなりこれは大変だと思うので、少しずつレベルアップしてください。最初は中学生でも読めるような、簡単に書き直されている本などで挑戦してみるといいかも? 心楽しい世界が広がっていますよ!

 ちなみにアーサー王伝説にも色々なものが出ていますが、中学生でも読みやすいローズマリ・サトクリフのものがお勧め。


 もちろん本ばかりでなく、絵でも音楽でも映画でもニュースでも、いっぱいアンテナを張り広げて、さまざまなものをキャッチしていくとよいと思います。人の経験談などからアイデアが出ることもあるので、さまざまな人と話をすること、特に相手の話をよく聞くことは大事かもしれません。


 あとは、なるべく自然に触れられる環境にいること……かな。

 世界に大きな影響を与えたとされる偉大な芸術家や思想家や数学者は、実はわりと田舎住まいの人が多いようです。ごみごみした街中よりも、のんきな田舎の風景のなかをそぞろ歩いているときにこそ、ふっと素晴らしいインスピレーションが湧きおこる、そんなことが多いようで。

 かく言う私も、住んでいる場所はとある山です。周囲は一応は町ですが、いつも緑に囲まれており、家にいながらにして桜を見、夜景を見下ろすことのできる立地。

 「孟母三遷」なんていいますし、創作のためにも、ときには意識的に心を疲弊させる都会の喧騒から少し離れて、創作のためによい環境に身をおくことも大事なのかもしれませんね。


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― 新着の感想 ―
[一言] 言葉選びとか、シチュエーションを想像できる言葉とかは 歌詞なんて良いかもしれませんね 大ヒット曲にはそれなりの物語もありますからね こないだレット・イット・ビーの和訳を見て泣けました
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