2章 次回予告
2章 【日本部の活動記録~伯爵家の婚約破棄事件】の次回予告となります。
王都サルヴェリア、ケスフェルニス王立学園での生活がメインとなる。
4月の入学式での一幕。
「わぁ……。大っきいなぁ」
「確かに。日本の体育館とはワケが違うな」
「ええ、高等部が使用する講堂は古くから使われていますからね」
零児、フィアナ、さくらはケスフェルニス王立学院の入学式に出席する。
「おはよう。余が次期サルヴェリア国王こと、第一王子であるアルセス・フィラル・サルヴェリアである」
入学式の挨拶をした端正な顔立ちをし燃えるように赤い髪が印象的な王国第一王子のアルセス。
「余はこの在学中に将来の伴侶を決める予定だ。余に選ばれるように女子生徒諸君は研鑽に励むことだ!」
だがその視線の先にはフィアナの姿が……。零児は嫌な予感を覚えた。
◇◇◇
サルヴェリア王立学院では規則により平日は全生徒寮で暮らすことになる。
レイジもまた寮のルームメイトで部屋で出会うことになった。
「僕の名はエゼル・フィラル・サルヴェリア。双子の燃えカスの方って思ってくれていい」
零児のルームメイトは第一王子アルセスと同じ燃えるように赤い髪をした男の子。
彼の名はエゼル。この国の第二王子であり、双子の弟であった。
「これから同じ部屋で過ごすわけだし、宜しく頼むよ」
「ああ」
零児はエゼルの手を握る。
(優しい手をしている。そして風格も感じる。ただ者じゃないな……)
そして。
「レイジ、君は僕の愛読書! 【宮廷スローライフ】を知っているのかい!? 日本の大人気作家【お米炊子】渾身のライトノベルなんだ! サルヴェリアでは12巻まで翻訳されてる!」
「あ、俺のスマホに13巻と14巻の電子データあるな」
「なんだってぇぇえええ! 読み聞かせしてくれぇ!」
「やだよ、めんどくせぇ」
日本に関心のあるエゼルの姿にレイジはフィアナを思い出してしまい、笑ってしまう。
(上手くやっていけそうだな)
そう感じた零児はお昼休みにフィアナとさくらと合流するため部屋を出て行く。
「エゼル、俺は先に飯行くぞ」
「ああ……僕の嫁、ヴィーナス。お昼になったら少しだけ席を外すからね。チューは5回だけで許してくれ」
寮の部屋に持ち込んだ愛読書の第2ヒロインが描かれた抱き枕にちゅっちゅっっと音がするが零児は決して振り向かなかった。
だがその額には汗が伝う。
世界最強の防衛システムなんて評された零児が同年代の男子に恐れを抱いたのは初めてだと言う。
◇◇◇
入学式のオリエンテーションを終え、教室で自由行動になった後、第一王子が零児やフィアナのクラスにやってきた。
「久しいな、フィアナ」
「……殿下」
フィアナは少し後退する。
「そなたが社交場から顔を出さなくなり……余はとても心配したぞ」
「ご心配おかけしました」
「元気そうな姿を見て安心した。しかし……また美しくなったな。美しい女子には慣れてるつもりだが……そなたはやはり別格だ」
フィアナに迫る第一王子。
「せっかくだ。今日、ディナーを一緒に」
「悪いがお断りだ。先約があるんだよ」
フィアナに手を出そうとした第一王子に零児守るようにフィアナの前に立つ。
「何用だ貴様。フィアナの何なのだ?」
「フィアナは俺の……」
そして……第二王子のエゼルを巻き込み場の空気は熱くなっていく。
「はっ! 余は次期国王だ。そこの腑抜けた弟とは違う」
「くっ……」
「そうか? 俺はあんたよりエゼルの方が素養があると思うぞ。あんたには格を感じない」
「我を愚弄するか! 貴様、名乗れ!」
「俺は四条零児。どこにでもいるただの日本人だよ。で、あんたの名前は?」
「っ! 余はこの国の第一王子だぞ。知らぬわけあるまい!」
「ああ、入学式で挨拶してたっけ。影薄いから秒で忘れちまったわ。エゼル、あんたのにーちゃんの名前を教えてくれ」
「ぐぬっ!……レイジ。余をここまでコケにした男、よく覚えたぞ!」
零児は第一王子と完全に決別することになってしまった。
◇◇◇
国の有力者である第一王子と敵対したことでクラスでも浮いた存在となってしまう。
さくらは大きなため息をついた。
「どうしてこうなったんやろ」
「俺はこういう性格だからな。一人でも何にも思わない」
「私は元々友達がいませんし」
「兄上に逆らって僕に肩入れする貴族なんていないから一人は慣れたものだよ」
「ここぼっち多いな! メンタル強すぎか!?」
零児、フィアナ、さくら、エゼルの4人はそんな縁で行動を共にする。
「だが零児やさくらさんが嫌われたとしても、僕の愛する日本が蔑ろにされるのは良くないことだ」
「殿下、同意です」
「わたしは多分関係ないと思うんよ。9割方零児くんのせいやからな」
「ならば学校の日本に対する印象を変えるために……この案を用意した」
「はぁ」
「名付けて『日本』部。この学園のお悩み事を聞いて、解決するのが活動目的だ。日本では当たり前にある部活だ」
「さくら聞いたことあるか?」
「ないない」
「え、日本では普通にあると思ってました」
「フィアナさんの言うとおりだ。日本ではありふれているだろう?」
「どっからの情報だよ」
「マンガ」「ラノベ」
「ああ、確かによく見るな……。このオタク貴族ども」
日本大好きなフィアナとエゼルに巻き込まれて、零児とさくらは部活動を作ることになる。
◇◇◇
そして結成された日本部に迫り来る影。
部室の扉が開いた
「おっほっほっほ! わたくしの名はクイーン・フェズ・エレスポール! クイーンの前に跪つく権利をくれてやるわ!」
「なんだこいつ」
「公爵令嬢のクイーン様ですね。エゼル殿下の幼馴染でもあられます。そして」
「フィアナ・オルグレイスゥゥゥゥ! 美しさも学力も胸の大きさもわたくしの上を行くなんてぇぇぇぇ……、今度の実力テスト……絶対負けませんわぁぁ!」
「なぜか私はすごく嫌われています」
「見れば分かる」
また変なのが現れたと思いつつもクイーンと話をする。
「今、大好きなエゼルはいないぞ」
「か、勘違いしないでくれます!? エゼルのことなんて好きでも何でもないんですから! ま、あいつがわたくしと婚約したいって言うなら考えてやってもいいですけど」
「ツンデレみたいなこと言ってんね、この子」
「分かりやすいな」
クイーンとの出会いと日本部の活動の結果、零児は少しずつ、学校内で交友関係を増やしていく。
そんな彼に最大に危機が待ち受ける。
「フィアナちゃん、実力テスト一番なんてすごいなぁ!」
「ありがとうございます。さくらも上位だったじゃないですか」
「クイーンちゃんがまた歯ぎしりしてたけどなぁ」
さくらは零児の方を向く。
「もうちょっとサルヴェリア語を勉強すれば上を目指せるかも。零児くんはどうやったん?」
「一番だ」
「え?」
「下から」
「レイジ、君は本当に外部入学生なのか? 外部入学試験は難関と聞くが」
「ああ、難しかったぞ。方程式とか出てきたし」
『……』
四条零児、裏口入学疑惑が浮上。再試のため日本部による猛特訓が開始される。
「フィアナちゃん、アホは許婚として困りますって言ってええで」
「そ、それは」
「勉強すりゃいいんだろ! やってやるさ」
「君はよくその学力で兄上に啖呵きれたな」
「バカにされたくはないからな」
「でもアホやん」
「うるせぇよ」
零児、頑張る!
◇◇◇
そして……実力テストが終わった後に開催された煌びやかな社交場。
日本部の面々も嫌々ながら参加することになる。
着飾ったフィアナやさくらの姿に零児も戸惑ってしまう。
そんな彼に手を差し伸べる女の子達。
「レイジ、私と踊ってくれませんか」
「零児くん、わたしと踊ってくれへんかな」
「レイジ、わたくしと踊ってもよろしくてよ」
「あんたはエゼルと踊れよ」
「それが出来たらとっくにくっついていますわよ! 距離の詰め方が分かんないんですもの!」
(負けヒロイン臭がする)
美しいドレス姿の女性陣と踊りつつ、牽制してくる第一王子や貴族達と言葉を交わし、場は最終局面へと変わる。
そして最後の幕が開いた!
「ナフェニア伯爵令嬢! 貴公のように差別を増長する女は公爵家の婚約者の相応しくない。貴方との婚約は破棄させてもらう!」
それは衝撃的な光景だった。
「そ、そんな……、どうしてなのです! カイナン様! わたくしはカイナン様をお慕いしていたというのに!」
「ウソをつくな! 俺は貴公がいかにして……このベルネッタ伯爵令嬢を差別したか知っているんだぞ」
「ベルネッタ……あなた!」
決定的な婚約破棄の場面に零児とさくらは椅子に座ってだべっていた。
「零児くん、この寸劇すごいなぁ。迫真やなぁ。マジとかないよね」
「いや、マジはねーだろ。仕込みだろ。あ、このピスタチオうめぇぞ」
「あ、このピーナッツ美味しい。チビ達に持って帰ろう」
「あんた、大阪のおばちゃんみたいだぞ。大阪で見たことある。もしかしてあんた、男子トイレとか余裕で入っていくタイプ?」
「うるさい男はフィアナちゃんに嫌われるで。あ、婚約破棄された人が会場から出てった……」
零児とさくらが豆を食ってる中、神妙な顔つきをしたフィアナとクイーンの姿が印象的だった。
そして次の日。
「日本部にお願いがあるの」
「マジか?」
「ええ、この婚約破棄を……調べてほしい」
クイーンが婚約破棄されたナフェニア伯爵令嬢を連れてきたことで昨日の寸劇がマジであることが分かり、それが日本部、最大の活動に繋がっていくのだ。
第一王子が絡んだこの婚約破棄事件を解決するため零児やフィアナ達は立ち向かっていく!
つづく!!
そんなわけで2章 日本部の活動記録~伯爵家の婚約破棄事件~を次回予告風に作ってみました。
仮予告なのでその通りには進まないかもしれません。
これを書いた理由というのが……1章完結を目処にしばらく連載を休止を行うからです。
元々鉄人じゅすは10万文字を目処に書き溜めをしてから作品を投稿を開始するスタンスを取っています。
今回は前作の完結に合わせて新作を出したいというのもあって、例外に出させて頂きました。
4月から9月初めまで休日はほぼ執筆をしており、作者の体は正直ボロボロです。
健康診断は引っかかり、再検査と精密検査を控えている状況になっています。
正直限界に近いので更新停止をさせてください。元々ここで止めることを想定しておりました。
そんなわけで体を治すついでに2章をしっかり完結まで書き溜めて投稿するようにしたいと思います。
すでに次回予告で出したネタの半分くらいは書き終えてますので、更新再開はタイミングを見て行いたいと思います。
再開時期は12月過ぎか年明けすぐのどちらかを予定しています。
つまり第七回カクヨムコンに照準を合わせてます。なのでこのまま更新しないってことはないので安心してブックマークをしたままで頂きますようお願いします。
今作について、ここまでの感想を頂けると励みと今後の参考になりますので宜しければお願いしたいです。
これからも本作と明日から数話ではありますが。
前作の【モテない陰キャ平社員の俺はミリオンセラー書籍化作家であることを隠したい! ~転勤先の事務所の美女3人がWEB作家で俺の大ファンらしく、俺に抱かれてもいいらしい、マジムリヤバイ!〜】のアフターを投稿しますので楽しんで頂ければと思います。
鉄人じゅす




