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喪失フラグが立ちました。

お久しぶりです。夏休みに更新速度上げるとか無理でした。受験生ェ……

明日から暫く沖縄なのでせめて出発する前にはと書き上げました。BGMはSAN値ピンチなアレ。

俺が視線を向けた先に居たのは変態だった。


「っ誰だ!」


変態を睨み付けながら吼えるミケが勇者に見えたが、そんなことはどうでも良い。

なぜなら、俺の視線の先には現在進行形で変態がいるのだから。


「変態」以外の形容詞を思い浮かべただけで大切な何かを失いそう、そんな変態が。


全力で目を逸らしたいのはやまやまだが、絶対に逸らすなと俺の本能が告げている。

だから逸らせない。逸らさない。



だが、すぐに思い知ることになった。


変態の視線がミケから俺に移り、視線が絡んだ瞬間に。


『ピコーン♪喪失フラグが立ちました』


俺の本能は所詮、ごく普通の男子高校生のスペックだったんだ、ってな……







だがしかし!


ここで気絶でもしてみろ、それこそ喪失フラグじゃねえか。

何の喪失かって?……察しろ。


とにかく、全身に鳥肌が立っていようと、精神力がガリガリ削られていようと、変態の視線がジットリどころかネットリしていようと、気絶している暇は無い。精神衛生上の理由から現実逃避はするが。


この変態を撃退するまでは、絶対に気絶しないと誓おう。


「うふっ、そんなに見つめられると照れちゃうわぁ~。坊や、アタシに一目惚れしちゃったのかしらぁ?」


ごめんなさい前言撤回しますもう気絶しそうです誰か助けて。


「《構築・結界》」


「ィヤン!」


……え?


変態のせいでマジで泣いちゃう五秒前だった俺の目の前から、変態が消えた。


思わず索敵で変態を探すと馬車から少し離れた場所に気配があり、そちらを見るとちょうど変態が地面に着地する所だった。


「もう、いったぁーい!何すんのよこの化け猫!」


「誰が化け猫だ正当防衛だろうがうちの大事な坊ちゃんに近付いてんじゃねぇ殺すぞゴラ」


……うん、いろいろ突っ込みたい事ばかりだが、とりあえず。


「ミケ」


「如何されました?」


「……いや、なんでもない」


お前、本当にミケか、という質問が俺の口から出ることは無かった。

こんな笑顔で見つめられちゃ、言えねぇよ……


「ちょっとぉ!アタシのこと無視しないでよ!」


見ると、変態は少し離れた場所にうずくまり、何故か額を押さえながら涙目で俺達……というかミケを睨んでいた。


涙目に一瞬S心が刺激されたが、変態相手に変な扉を開いては堪ったもんじゃないので頭を振って邪念を払う。


「まだ居たのかよそれ以上近付けねぇって分かっただろうがとっとと失せろ変態が」


疼くS心を抑える俺とは対照的に、ミケはとんでもなく冷めた目で変態を見下しながら吐き捨てた。


「へっ、変態ですって!?そんな事言われたの初めてよ……でもちょっと、イイかも知れないわ……」


言えなかっただけでお前を見た奴は全員そう思ってただろうよ。最後の呟きなんて俺は聞いてない。


「坊ちゃん」


その声に反応してミケを見ると、とても良い笑顔をしていた。


「少々アクシデントが起こりましたが、そろそろ出発致しますので車内へお戻りください」


「……そうだな」


車内へ戻ると驚くほど静かになり、俺は先程の疲労と馬車酔いから、そのまま横になり眠りに就いた。


眠りに落ちる寸前、思ったことはただ一つ。



ミケって一体何者。

変態の容姿:お察しください。

変態の性別:お察しください。

ミケの正体:お察しk……そのうち出ます。


次話は(多分)ミケのターン!

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