ハーレム地獄
亀更新です。これでも全速力です。でも息が切れて全速ではなくて、喘息になりそうです。
うとうとして、起きたら、そこは桃源郷でした。綺麗な女性がたくさんいます。よりどりみどり、黄緑です!ああ、ついに俺はハーレムを実現した、そう思った瞬間、これが現実であることを思い知りました。そうなのです。俺、いえ、私は、この世界では女性として生まれたのです。つらいわー。目の前に広がる、女性の園。全員、美しく教養もあり、そして、なにより、優しいのです、私に。ここは、私だけのために集まってきてくれた女性たち。完全無欠のハーレムです、ただ一つ。私が女になってしまったということを除いては。絶対、あの神はサドです。
教養がある、私ははっとしました。教員を要請する教員を、わざわざ、探してこずとも、ここにいるではありませんか。私は、すわ、次は、教員候補を集めればいいと胸がドキドキしました。ところがです!
「おい、オシメ、また来てやったぞ。ほら、みろ、これを。珍しいものを持って来てやったぞ!」
王子が持って来たのは、私の工房が作っている望遠鏡でした。そうなのです。遠くを見ることができる筒として、今、有名になった望遠鏡は、倍率ほどよくありませんが、観測には十分なので、これから、天文学が盛んになると私は思っております。
「すごいだろ!これな、遠くが近くにあるように見えるんだぞ!こんな珍しいものは公爵領にはあるまいて!ははは。」
私は黙って、望遠鏡の側面にある、刻印を叩きました。そこにはアデソエアと印字してあります。
「なんだ、お、おおおおお?これはお前が????」
私はこくりと頷いてみました。王子様は真っ青になって、へたりこみました。
「こ、こんなすごいものまで。ここれは、絶対、このオシメと結婚しないと、王国が危ない!」
ぶつぶつつぶやいています。やばい、なんか変なギアが入ってしまったようです。
「おい、お前、こうなったら、来年挙式だ。」
「いやでございまつ!」
「お兄様、それはダメです!私がアン殿と結婚いたしますから、お兄様は好きに王様になればいいのです!」
なんだか修羅場のようです。
すると、タタタタタタと、綺麗な女性が走ってきました。
「あなたね!アンというのは、お兄様たちをたぶらかして!ゆるさないわ!」
どうやら、この女性は、シャーロットと言ってヘンリー王子と、ジェームス王子の妹のようです。
「あたしが、お兄様たちと結婚するのです。あなたのような子供とは結婚しません。」
どうみても、この子も5歳ぐらいです。今、ヘンリー王子が8歳、ジェームス王子が6歳ですからそんなもんでしょう。
「ええと、何か誤解をされているようですので、王女様には、順を追って、ご説明します。まず、私は、婚約を解消しようとしております。私は、公爵家をつぎたいと考えておりまつ。そして、なにより、妹では、お兄様がたとはご結婚できません。」
シャーロット王女は地団駄踏んだ。
「そんなことは知っています。でもできるんです!できるんです!」
あちゃーという顔をして、ヘンリー王子とジェームス王子は後ずさった。
「王子様がた、ここはアンめにお任せを。同じ女性同士、ここは、言い聞かせてご覧にいれます。」
二人がいなくなった後、私は、シャーロット王女を抱きしめて、髪を撫でてあげた。うーん、いい匂い。ああ、自分が男だったら!!本当に悔やまれることですが仕方ありません。あのサドの神を呪っておきましょう。
「大丈夫ですよ。シャーロット様には、もっといいお方がいつか現れますよ。」
「そんなことない。ヘンリー兄様は、ベタベタする女は嫌いだというから、ジェームス兄様が女の子が怖くなるようさんざん脅したら、男の方が好きになったんで、良かったと思ったら、あなたが現れるし。」
お・ま・え・の・せいか!ジェームス王子の女嫌いはこいつのせいだった。
私は前世で、培った王子様力の全てを使って、シャーロットを慰めた。
「おいおい、本当に落ち着いたな。オシメ!でかした。」
「信じられない!妹が、誰かに懐くなんて!」
2人は口々に妹を貶めている。ひどい評価だな。おい。
「もういいのです、お兄様がた。私は本当の、私の王子様をみつけました!アン様結婚してください!」
「アンは、俺の許嫁だ!」
「僕が、アン殿と結婚する!」
すると、ギッとシャーロットが2人をにらんだ。
「いくら、愛するお兄様方でも、私の真実の愛を邪魔したら、ただではおきませんことよ!」
どうしてこうなった!ボスケテ!
いつもお読みいただきありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。




