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水曜日・過去 13
何が起こった
何が…
自分の目にはぐったりと踊り場に倒れ込んでいる彼女の姿があった。
「友梨……?」
愕然と己の手を見る。
手を伸ばした。
なのに掴めなかった。
もし、掴めていたら彼女は落ちなかったはずなのに。
目の前が真っ暗になった、でも、そんな余裕は今の俺にはなかった。
カサカサ蠢くサソリの群れ。
ブンブンと煩い蜂の群れ。
こいつらが、こいつらが現れなければ友梨は、友梨はっ!
暗かった目の前が赤く染まる。
許さない。
許さない。
許さないのは目の前の敵なのか。
それとも、まだ姿を見せない敵なのか。
はたまた彼女を救えなかった自分自身なのか。
この時怒り狂っていた昌獅は何に対し怒っているのか分からず、ただ、その拳を怒りに任せるまま血が流れている事も気づかない程握り締める。




