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異世界×プロジェクトマネジメント  作者: 爽一郎
4章 設計構築すべし
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第61話 リスク管理すべし

そして、似たようなものとしてリスク管理台帳がある。


これは、起きるかもしれない悪いこと、を認識合わせするための台帳だ。

起きるかもしれない悪いこと。

”リスク”とは本来良いことも悪いことも含めた、将来起きるかもしれない物事のこと。

だが、プロジェクトにおいては悪いことの影響の方が多く、最小限に管理するなら悪いことに焦点を当てるべきとヒロは考えている。


ゾームは現時点で、次の満月には15体程度で襲ってくると想定している。

一度目の満月が15体だったからだ。


だが、リスクとしてはもっと多くのゾームが襲ってくる、という可能性がある。


リスク管理台帳では、次のことを明確にする。


①起きるかもしれない悪いことを明確に書く

②それによる最悪の場合の影響

③最悪の場合に備えた対策


ようは、リスクが顕在化すると最悪どうなるの?ということを明確にして、それにどう対応するの?を考えておくのだ。

リスクへの対策は、4種類ある。


回避

 リスクが現実にならないように回避する方法をとる

転嫁

 第三者にリスクを請け負ってもらう

軽減

 最悪の状況を、ましにする

受容

 リスクを受け入れる


ゾームの数が多いかも、という例では、リスク管理台帳に記載すべき項目は次のようになる。


①起きるかもしれない悪いことを明確に書く

→ゾームが次の満月に20体襲ってくる

 (サムソン村は10体程度、1度目の満月は15体程度、という増え幅から想定)


②それによる最悪の場合の影響

→兵器の不足と討伐隊の不足による犠牲者の増加


③最悪の場合に備えた対策

→討伐隊のメンバーを増やす

 (費用調整が必要なので、他の費用を減らせないか検討)


リスクへの対策においては、まじめに考えると次の4種類があることになる。


回避

 洞窟に攻め入ってゾームを根絶やしにする

 (遠征は兵力が必要で、これは取れない)


転嫁

 錬金術ギルドに協力を仰ぎ、ゴーレムで対応する

 (費用的に折り合わない)


軽減

 討伐隊のメンバーを増やす

 (費用調整が必要)


受容

 犠牲者の増加を受け入れる

 (プロジェクト目的に反する)


現実的にとれる案が”軽減”であるため、対策は討伐隊のメンバー増加となった。


進捗管理、課題管理、リスク管理。

プロジェクトマネジメントは文字通りマネジメント、管理である。

よって、いろいろなものを管理する必要がある。

その中でもヒロはこの三つの管理がプロジェクトを順調に進ませるには重要だと考えている。


あれこれ管理しすぎると大変だ。

レインというプロジェクト初心者にプロジェクトマネジメントを理解してもらうため、あえてこの三つの管理に限定してプロジェクトを進めている。


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