第24話 優しき唇
今回はドレムが奮闘します。
……エレーナを救うために。※微エロ注意です。
ドレムはどうしようもない状況に追い込まれたが、なんとかしてでもエレーナの火照りを覚まさせなければいけない。
頭をフル回転させ、状況を見渡す。
すると、男女の魔物のカップルがいるのを目撃した。
(もしかして……このイチャつき具合をしとけば……!!)
閃いたかの如く、ドレムは上着を脱いだ。
「エレーナ……折角だからさ、海に入らねえか?」
エレーナは弱々しく頷き、上着を脱ぎ、ランジェリー姿になる。
(前からデケエとは思ってたけど……近くで見たらマジで迫力あるな……って、そうじゃなくて!! 今はエレーナをどうにかしねえと!!)
エレーナのGカップが露わになり、理性が飛びそうだったが、ドレムはエレーナと共に海へと入っていった。
海に入ったのはいいものの、ドレムはこの後をどうすればいいのか、判断を求められる。
この場合はどうすればいいのかを、理屈で考えるが、考えても仕方ないことではあったので、そっと、エレーナの濡れた後ろ髪を託し上げる。
すると、エレーナの身体の反応がピクッ、となる。
エレーナの方からギュッと、ドレムの身体を抱きしめる。
「わ、ちょっ……!! オイ、急に抱きつくなって!!」
エレーナの吐息が荒い。
まだ興奮状態なのだろうか、先程よりも強い興奮があった。
「ゴメン……もう……抑えきれない……」
「は!? 待て待て、一回落ち着けって!!」
「だって……!! こんなに好きで好きでしょうがないのに!! 最近のドレム、つれないんだもん!!」
突然の告白に、ドレムは動揺を隠せない。
それだけ余裕がなくなっていたのだろうか、ドレムはこう、ふと頭によぎる。
「だからお願い……!! 今だけでいいから……!! 私だけを見て!!」
色欲の術を抜きにしても、顔が火照っている以上、本気なのだろうとドレムは考えるが、一線を超えてしまっていいのだろうか……とにかく理性を抑えるしか方策がなかったが、エレーナの気持ちにも応えなければいけない。
ドレムはエレーナの目をジッと見る。
本心でここは応えるしかない。
「俺も……お前と初めて会った時から……惚れちまってたよ。お前みたいな心の綺麗なヤツは……初めてだった。……お前を俺のものにしてえくらい好きだ。だから……」
と、エレーナがグッと、ドレムを引き下ろす。
「嬉しい……! ドレムと想ってること……同じなんて……!!」
「俺にとっちゃあ、お前が運命の相手だからな……だから、その……」
ドレムも顔が火照る。
そしてドレムは耳元で囁くようにこう、エレーナに言った。
「キス……してくれねえか……?」
「うん……!!」
エレーナが見上げる格好になる。
逆にドレムは背があるので見下ろす格好になる。
二人はゆっくりと、顔を近づける。
唇が重なり合う。
柔らかい感触が、二人の唇を包む。
重ね合わさった時間は約20秒。
二人が顔を離した瞬間だった。
ドレムが振り向いた時、波がザッパーーーーン!! と、二人を覆い被せた。
「ブハ……ッッッ!! うわ、しょっぱ!! ……ったく、なんなんだよ、邪魔しやがって、このヤロウ……!!」
波に飲み込まれた二人は、例に漏れず、海水を吐き出す。
そしてエレーナは、というと。
火照り自体は落ち着いていたようだが、ぼーっとした顔を浮かべていた。
「……エレーナ? もしもーし??」
エレーナはドレムに声を掛けられ、ハッとした顔になった。
「え……?? ああ、ゴメン、ぼーっとしてた……あとさ……全然……覚えてないんだけど、なんで下着……?」
この言葉にはドレムも説明に困った。
一件落着とはいえ、どう説明したらいいものか……対応を問われてしまう。
「あー……それは宿で話すわ……とりあえず海から上がろうぜ。」
「うん……あのさ、ドレム……」
「な、なんだよ……」
「キスって……こんなに気持ちいいん、だね……」
突然の告白に、ドレムは不覚にもドギマギさせられた。
が、天邪鬼になり、照れ隠しのようになってしまうドレムであって……。
「ば、バカかよ!! こっちがどんだけ大変な想いしたかも知らねえでよ……!! まあ……悪いもんじゃねえのは同感、だがよ……!!」
恥ずかしいから辞めてくれ、ドレムはそう言いたげなのであった。
……2人の恋路はまだまだ遠そうなのは明白であった。
次回はコリーダとの再邂逅。




