第22話 ティタノゾーアの野望
この回は物語のカギを握る回ですね。
ドレムが何故ティタノゾーアを倒そうとしているのかを。
クライアの部屋にはピリーアスとクライアの2人だけになった。
「なによ、お婆ちゃん……ティタノゾーア様が恐ろしいことをやってのけるって……」
「いいかい……? このままだと魔界が終わるだけじゃなくて……世界も終わる。なんでドレムちゃんが止めようとしているか……それを話すが……聞く耳は持っているかい?」
「……オッケーよ……話して、お婆ちゃん。」
「……何故アンタに魂が回帰したと思う? それはアンタが勇者に倒された時に……ティタノゾーア様との契約で一度取られていた。魂をね。そしてティタノゾーア様は今、封印されている。オーレリアの地下の奥深くに。今は大丈夫だが……勇者の剣の第一段階の封印力はもう、解ける段階まで来ているのさ。」
「……それがなに……?」
「つまり完全に目覚めれば……アンタたち魔王だけじゃなく……全ての魔物の魂を奪い、魔界を完全征服した後に……再び人間界に進出して全てを滅ぼす気じゃ。」
「……!? 全て……!?」
「ああ……そして対抗しうるは勇者の剣の『進化』。ドレムちゃんは魔王の魂の半分を集めて進化させて……聖なる力でティタノゾーア様を滅ぼそうとしている。あの子は誰よりも魔界の現状を嘆いておるし、常に民のために行動しておった。そしてあの子の望みはこうじゃ。『人間界と魔界の和解』を。つまり真逆なんじゃ。だからエレーナに話を持ちかけた。ティタノゾーア様を止めるために。」
「じゃあ……忠誠を誓っていたのは……とんでもない『悪魔のような所業』に付き従っていたのと同じってこと……?」
クライアはショックを受け、頭を抱える。
ピリーアスはコクンと頷いた。
「だからこそ私から提言する。ドレムちゃんに力を貸しな。あの子が苦しんでいるし、葛藤しているのも私には分かる。私はあの子のガキの頃の……ムーユちゃんと一緒にティタノゾーア様に助けられた頃、世話係をしていたから分かるんだ。あの子の気持ちが、な。」
「……ゴメン、お婆ちゃん……もうちょっと考えさせて……そうじゃないと……頭がぐちゃぐちゃになる……」
「ドレムちゃんは急がないとは言ってるから……安心しな。」
ピリーアスはそう言って、部屋から出て行った。
一方その頃、別の部屋にいたエレーナとドレム。
ドレムもまた、エレーナに今回ピリーアスが話した内容と酷似した内容をエレーナに明かしていた。
「そっか……ティタノゾーアはそんなことを……」
「ああ……前に人間界を制圧した時にはなんとも思わなかった……だけど今回ばかりはちげぇ……明らかに間違ってる。だからこそ俺が止めなきゃいけねえんだ。恩人……だからこそ、間違ったことを間違っていると指摘出来なきゃ意味がねえんだよ……」
「そっか……アンタも悩んだんじゃない?」
「そりゃあ……悩んだ。でも決めたんだ。魔界を救うって。そのためには下々に知らせないでティタノゾーア様を滅ぼすしかねえ。」
「……でも良かったよ。アンタの理由聞けて。お陰で私も俄然湧いてきた。」
「……あとはクライアが納得してくれるかどうか、だな。そうじゃなきゃ止めるもクソもねえ……」
「……そうね……アイツの良心を信じましょ。」
エレーナとドレムはクライアの答えを待つことにした。
数十分後。
クライアが2人が待っている部屋に入って前に座った。
クライアは鉱石状にした魂の半分をドレムに手渡した。
「……アタシが間違ってた。アタシだって魔王よ。一介の領主よ……! ノーブルピアのみんなが殺されるなんて……そんなの絶対イヤ!! だからドレム……エレーナ……アンタたちに魔界の命運を託すわ!」
「……正直諦めかけてたんだがな……お前の想い、無駄にゃしねえ。絶対成し遂げてくるぜ。」
クライアの熱い思いを受け取った2人は、続いての目標に向かうことにした。
ノーブルピアを出た2人は、次の目的地を話し合う。
「で……ドレム、次は何処よ。」
「次のパーツは……『色欲』。コリーダのところに行って、その後で『無休』のダースラット……最後に『傲慢』のプルトニアだ。ってわけで……コリーダの街『ヨンタ』にいくぞ。」
「了解。あともう少し、か……進化まで。」
「そうだな……ここが踏ん張り時だ。俺も真剣にやらねえとな。」
魔王の魂集めも佳境に突入しつつあった。
しかしこの後の3人はいずれも曲者ばかり。
エレーナは気付かなかったが、ドレムはこう思っていた。
確実に交渉は難航する、と。
次回はヨンタへと向かいます。
コリーダはバブみ全開キャラにしたいと思いますwww




