表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人狼 Zwei (ツバイ)  作者: 冬忍 金銀花
9/91

第9部 2人の特訓!

ミーシャさん、助けて頂きました。ソフィアさん、夕飯がまだです。


ミーシャさん、夕飯は、すき焼き、です。

         

 1947年4月(昭和22年4月) 東京都・神田区


「おはよう、ソフィアさん」

「あら、おはよう。お二人さん目に熊が出来てましてよ」

「これは熊ではありません、隈ですから」


「ソフィアさんのお陰でとても通学が楽になりました、帰りも遅い時には跳んで帰れます。とても便利ですもの」

「だめよ、むやみに使うものではありませんわ。で、昨晩は徹夜で何を?」

「はい、前期試験の追試を受けて来ました」

「後期試験も!」


「四月だから試験はまだ、……先?」

「はい! 満点を頂いて来ましたから、もう嬉しくて眠れませんでした」


「お母さまにお願いする必要がありましてよ、今日から特訓ですわね」

「特訓は要りませんわよ、もう二人で十分にできますから」


「いいえ! 性格の強制特訓ね! 母は厳しいですわよ」

「間違えた、性格の矯正の強制特訓ね! これね」


「澪、早く行こう。ソフィアさん、ごきげんよう」



 二年生の新学期が始まると、どこへ行くにも三人は一緒で時々は四人にもなった。二人の巫女の能力の特訓が始まった、+一人も。ミーシャさんからしごかれる。



「ソードはこうやって出すのよ、いい? こうしてあーしてね。心剣にね」

「真剣? 違うの?」

「心剣! よ、字が違うでしょうが」

「ソードダンサーになりなさい、剣道部に行こうか!」


「ダメよソフィア、部員が全て殺されるわ。死んだら大変だよね、全部お婿さんには出来ないからね」

「お~~ハンサムボーイ! だけにするから、いいでしょ?」


「ダーメ、日本人は華奢きゃしゃだから百年も長生きしないよ」

「そうかな、尻に敷かれるのが嬉しい生き物だと日本文化には紹介してありました、よ?」

「あんたの尻は、いったい、何だって?」


「笑ってないで。さ、ソードを出してちょうだい」

「出ません」

「お母さん後ろから殴ればいいよ、きっと出るからさ」


「キャー澪、逃げよう!」


「もう出てるよ」

「天を貫く我がソードよ、澪が命じる、盾を貫き給え」


「キャ~お母さん逃げよう! 殺されるで!」

「転移魔法……発動! ソフィアの前に出でよ」

「ギャ~止めて! お母さん助けて~」


「お母さん白免しろめん出して放免にしようよ、ね~」

「…………しようね」




 1947年5月(昭和22年5月) 東京都・神田区  


 警視庁・特捜課・生活安全課 署長室。


「署長、今日も人狼兵が倒されて人間に戻されていましたが、あいつらは何者でしょうか」

「巫女さんが居るんだよ、きっと。なぁニキータさんよ、まだ分んないかな~」


「まだだね、会ってみないと解らながいね。双子では無いと思うし……」

「何時ぞやは一緒だったじゃないか、いや二回もだね」

「キャーキャー言いながら逃げてたもんな、違うだろう」



 石見課長も戻って来た。


「署長~行ってまいりました、いつもと同じですね。ただ一人が逃げ延びていたようですが、先の道路でトラックに轢かれてましてお陀仏でしたよ」


「死んでも生き返るのが人狼だろう?」

「はい頭が潰れてまして、口だけは残ってましたが、割りませんでした?」



 1947年5月(昭和22年5月) 東京都・大田区  


 石見課長と古田さんの二人が多摩川沿いで張り込みを続けて一週間が過ぎた。


「古田くん今日で何日だ? 7日目だろう。待っていると出て来ないよな~」

「そうです」

「課長、あの男共ですよ、間違いありません人狼です」

「兵隊らしくは無いが、人狼か?」

「尋ねてきます」

「待てまて、もう少し様子を見る」


 男共に話しかける3人の女性がいたので見ていたら、キャッキャ言いながら人狼を連れて路地裏に入って行った。こちらは見つからないように後を付ける。


「バタン、キャ、ボコ、ドウ、コテ、ボテ、ドボーン、ドボーン、ドボーン」

「バッキャローが~」


 女の声と人数分の川に落ちる音がしたので、ものの数秒で駆け付けても女性らは居なかった。ロープが三本括り付けてあり引っ張るともれなく男が付いて来たのだ。


 巫女が三人か……すぐさま簀巻きを終えて電話連絡をして回収車を待っていた。ハーレーが速かった、百キロの速度かな早く着いている。


「これはこれはご夫婦で、お早いお着きでご苦労さまです」

「回収車はまだか」

「まだまだ十分はかかるでしょうか」

「女が三人だと? あ! あぁ?」

「ニキータさん、そう言うなよ、こいつらがビビるだろうて」


 署長とニキータが人狼兵の三人を見ると傷は刺し傷だけで、もう人間に戻ったようだった。


「それで女の人相、服装、形相、手相は見たのか? あ、あぁ?」

「暗くて見えませんでした」

「暗いのによく女だと判ったな、少しおかしくないか? あ、あぁ?」

「はぁ……すみませんです、胸の大きいのが見えましたから」

「双子は小さいしな、違うか」



「こいつらを締め上げてみろ、白状するかかもな」

「首を絞めるんですか? もう充分に締め上げてありますが……」

「何も覚えていませんよ、いつもの事ですから。研究所の人狼は喋るんですかい?」

「ああガーガーとアヒルのようにな、それ以上は何も」


 最初に捕まった人狼は拷問で口が利けなかったのだ。眼をくり抜かれたのだから口もくり抜かれて穴が開いていて、あれ? 口にも穴が開くんですか? 確か下を抜かれたよな……?


 研究者曰く「人狼は生かして届けよ、されば口も開こう!」いつも塞ぐくせに何を言うか。


 こういう事件が続いたのだ、人間に戻されたら記憶が無くなる。生きた人狼を食事抜きにしたらどうも人間の姿に戻り話すらしい。


 「飯をくれ~水をくれ~」とだけだが。


ソフィアさん、コーチのお礼は、牛1頭でよろしいでしょうか!?


ソフィアさん、白免、皆伝です!?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ