ヘルドッグフレンズ
「クロトすまぬ……すまぬ」
見捨てて置いて何言ってんだ。でも
「気にすんな。シルエッタのあの気迫に負けるのも分かる」
扉開いていきなりシルエッタはビビるし、なにより俺自身がシルエッタに逆らえなかった。
「クロト頑張れーなの!」
ケルは応援しているがそういう事じゃないんだよなぁ……
「あ、あぁ、頑張るよ」
とりあえず返事だけはしておくけど
「クロトさんは断れないんです?」
ベルが俺に尋ねる
「んん……断れないんだよなぁ」
頼み事とかお願いとかで出来そうな事を言われちゃうとどうしても断れないのが俺の悪い所で良い所ってじいちゃんも言ってた
「まぁ、不利益が出る訳じゃないし叶えられるなら叶えてあげたいのが人情って奴?」
「改めて思うがやはりクロトは凄いな。自分の事を二の次にしている所は褒められた事では無いが、それでも人の為に動くという事は素晴らしい事だ」
そんなに褒める様な事なのだろうか?
「そこがクロトの良いところなの!私もクロトのお陰で助かったの!」
迷子だったケルを見つけられたのはヴァイスの察知能力とシルエッタの影移動の力だ。それが無ければ俺はケルに魔力を送って回復させる事も出来なかった。
「その件は皆の力が無かったらそもそもケルを見つける事も出来なかったよ」
「そうなの?」
「ヴァイスがケルを見つけて、シルエッタが俺達を影で運んで、俺がケルを回復したって感じなんだ」
「皆のお陰だったの!クロトだけより嬉しいの!」
ケルはヴァイスに感謝して頭を下げる。
「よいのだ、仲間を助けるのに理由など必要ない」
んー、魔王様が言うとカッコイイなぁ
「お風呂、上がった」
シルエッタが戻ってきた。とりあえずこの話はここまでにしよう
「では、我が入って終わりだな、早速入って寝るとしよう」
ヴァイス今のはわざとだろ……
「クロト、一緒に、寝よ?」
ちょっと首を傾げながら言うのはズルいぞ。そんなの可愛いに決まってるし、今更約束を破る訳にもいかない。
「良いよ、俺のベッド?シルエッタのベッド?」
どっちで寝たいのか一応聞いておくがどうせ……
「クロトの、ベッド」
ですよねー
「じゃあケルに部屋の場所案内するからその後シルエッタは一緒に寝ようか」
そういえばまだケル達に部屋を案内するの忘れてた。
「うん」
「お部屋どこ?」
ケルの部屋はどっちが良いかな?
「ケル?シルエッタの部屋とヴァイスの部屋どっちと隣の部屋が良い?」
特に意味は無いがどっちの隣が良いのかな?と興味本位で聞いてみる。
「うーん、ご主人様の隣の部屋でお願いするです!」
ベルに変わって答える。考える事はベルに任せたのかな?
「オッケー、じゃあベル達はヴァイスの隣の部屋で、案内するから着いてきて?」
俺はもう寝るだけだし、後何かしたい事があるなら自分で好きにやってもらおう
「はいです!」
俺、シルエッタ、ベルの3人で階段を上がり、ヴァイスの部屋と俺の部屋の間にある空き部屋にベルを連れていく。
「ほい、ここがベル達の部屋だよ。家具が足りないとか何か欲しいとかあったら言ってね?」
「至れり尽くせりです!今は欲しい物は無いのでこのままで良いです」
ベルは部屋に不満が無いみたいだ。良かった、これで今から何か欲しいとか言われたらどうしよってちょっと考えてた。
「そっか、じゃあ俺は寝るからベル達も早めに寝なよ?おやすみ~」
ヴァイスは……今風呂に入ってるけど放置で良いか
「おやすみなのー!」
「おやすみなさいです!」
ケルとベルがおやすみと言ってくる。この早着替えならぬ早性転換は二人にしか出来ないだろうな……
部屋に入っていったケル達を見送り、シルエッタと二人廊下に残る。
「クロト、行こ?」
袖を引っ張るシルエッタ。よぉし、もうここまで来たら俺が寝かしつけてやる!




