ヘルドッグフレンズ
ケルベートが俺の中で何かした事によってこの光が溢れたんだろう、ホントどうなってるんだか……
光が薄くなったお陰でやっと周りが見える様になった。
「とりあえず体に異常は無いな!」
体がバラバラになったとかは無い様だ。少し装甲のデザインが変わったくらいかなぁ?と思っていたらアルタイルが一言、大声で喋る
「異常大有りですよ!?何ですかその耳は!?」
耳?なんの事だろう?と思って頭に手を当てるとモフッとした感触、そして耳を触った感覚があった。
「もふもふしてる……これは犬耳?」
頭の上に犬耳が生えていた
「ならもしかして……?」
後ろを振り返るとそこにはゆらゆら動く尻尾が……と言っても謎金属製のフレキシブルな尻尾が生えている
犬耳やメタル尻尾を確認した所で全身を見回す。
髪の長さや色は変わらない様だが、装甲がかなり変わった。脚部装甲は腰まで上がり、少し、細くなった。それこそ装甲と言うより脚部そのものに置き換わった感じだ。
胴体は臍の周り以外に装甲が増え、胸部と両肩部に犬の顔の様な装甲、謎素材の服も範囲が増えて露出の多かったクロガネの露出度が大分抑えられる形になった。
そして腕部。サイズ的には普通の人間サイズの腕となったが、もちろん腕全体が装甲に包まれ、指先が尖っている。これは刺さると痛そうだ。クロガネの巨腕をクロガネちゃんサイズに落として、使いやすくした……のかな?
全身見回して、自身の変化を確認したクロガネ
「すっげー変わってるんですけど?」
巨腕が無くなったので、敵を押さえつける戦い方が出来ないから今までの戦い方が使えないんじゃないのか?と心配していると……
(すっごーい!これどうなってるのー!?)
ケルベートの声だ
(俺が聞きたいんだけど?ヴァイス、何か分からない?)
とりあえず俺の中の事を俺より知ってそうなヴァイスに聞いてみる
(ケルベートが何かモノリスの様な物触ると急にこんな風に……我も良く分からぬのだ)
どうやらヴァイスも分からない様だ。
(えーと?お名前がわからないのー、あなたは何て言ったらいいのー?)
確かにケルベートと挨拶はしていなかったな
(俺は遊馬玄斗、クロトで良いよー。今はヴァイスと一緒に変身してクロガネって名乗ってるけど)
我ながらすごい情報だなぁ
(クロト! 良い名前なの!)
俺の事なんだけどじいちゃんに付けてもらった名前だからじいちゃんも褒めてもらったみたいで嬉しい
(ヴァイス達から聞いてるけど一応名前教えてくれる?)
やっぱ名前知ってても名乗ってもらおう
(ケルはケルベートなの!よろしくなの!)
(よろしく、ケルベート!)
ケルベートが仲間として加わった
「その姿はなんですか!?」
アルタイルも毎回驚いて大変だねぇ?
「可愛いだろ?」
耳をぴこぴこ動かす
「か、可愛いです……けど!」
ちょっと顔を赤くして触りたそうにウズウズしてるのは分かるぞ
「俺は情報提供したし、アイツは俺が保護したからもう倒す対象は居ないよ?」
「そ、そうですけd」
「耳、触らせてあげようか?」
一言、たった一言喋っただけでバッと二人の魔法少女の視点が俺の耳に注目した
「触って良いんですか!?」
スカーレットの食い付きが凄い
「もうアイツの事は諦めてくれるかな?さっきあげた魔石でも持って帰れば言い訳は出来るでしょ?」
逃げた魔物を倒した証明として魔石を持ち帰る。理由としては十分だし、今後の対策として魔石を解析すると思うから俺としては一石二鳥だ
「今回は……今回は!貴女の提案に乗りましょう。魔石も貰いましたし、貴女が敵対する訳では無いんですよね?」
「俺は敵対するつもりは無い、まぁ仲間が攻撃されたら守るけどな」
「はぁ、分かりました。この件はここまでにします!」
「お疲れさん、じゃあ俺はこの辺で……」
コソっと帰ろうとしたらガシッと両肩を掴まれた。
「「耳、触らせてくれるんですよね?」」
俺が先に言った事だからこれは逃れられないな……
「はいはい、これでちゃんと見逃してくれよ?」
振り返り、頭を向ける
「しょうがないですね……」「これはここだけの秘密に……」
手をワキワキしながら耳に二人の手が伸びる
「んっ……んんっ」
他の人に触られるって結構こそばゆいな……
「はぁ……これはクセになりそう」「気持ちいい」
二人とも顔が蕩けてる。これで約束守られなかったら俺は泣くぞ
「貴女は……いったい何なんですかね?」
耳をこねくり回しながら訪ねるアルタイル。せめてそういう事を聞くなら手は止めて欲しいかなって
「魔装少女は魔法少女とは違うん……んんっ!」
カッコよく決められなかった……




