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野良猫デュエット

 デカ蠍を倒したクロガネは絶賛会話中だった。


「ねぇヴァイス?魔石ってやっぱ集めた方が良いの?」

 最初に入手した鰐頭の魔石は変身アイテムに使ったから良いけどそれ以降集める必要があるのか気になった。


(魔石は集めれば先程作った銃の様に新しい武装が作れるかもしれんから集めてくれればありがたいぞ)

 なるほど、だったら今後も魔物を倒したら魔石は回収するとしよう。


(所でクロトよ、先程中々の威力で攻撃したが、調子悪くなっていたりはしないか?)

 そうだ、あんな攻撃したら普通は消耗してもおかしくないハズだ。でも体に不調は無い。


「別に調子悪くはないかな?もしかしてこれって俺の心臓(マナジェネレーター)のお陰?」


(うむ、無事実戦で使用しても問題無いと確認出来たな)


「問題有ったら困るんだけど……やっぱジェネレーターって言う位だから魔力を作ってるの?」


(そうだな、我の世界基準で悪いが魔法使いの一般的な構造を教えよう。)

 一般的な構造って言ってる段階で俺は異常な訳ね……


(一般的な魔法使いは自分の魔力を保持する力がある。簡単にプールを想像してくれ、その中に水が入るだけ入れる。この状態がそいつの魔力が最大の状態だ。そして、魔法を行使するとプールの水を使っていく。すべての魔力を使ってしまえばプールは空っぽになり、魔力が切れる。回復するには魔力の使用を控え、また水を入れ直さねばならぬから休まねばならない。おそらく、こちらの魔法少女も同じ様なものだろう。)


「なるほど、じゃあプールが大きい奴はそれだけ魔法が行使出来るって訳ね」


(だが、クロガネは違う、プールに貯めるのは一緒だが、マナジェネレーターのあるクロガネならばプールの水を使いながら水を補給することが出来る。)


「使いながらチャージ出来るから魔力切れになりにくいって事か」


(うむ、クロガネのマナジェネレーターが動いている限り、ほぼ魔力切れになることは無いだろう。)


「なるほど、そりゃ良いや。」


(一応リミッターは掛けてあるから魔力が溢れて暴走などしないようにしている。)


「暴走って……まぁリミッターがあるってなら良いか」


(どうしても危なくなったらリミッターを外しても良いかもしれん。)

 ピンチにリミッター解除!ってやってみたいけどピンチにはあまりなりたくないね。


「ところで、ヴァイス?なんか居るよね?」


(あぁ、後方に2人居るな)

 やっぱそうか、先程の魔物の魔力を感じた事で、魔力を感じるって事が少しわかった気がした。

 ちょっと前から何か追いかけてきている。


(クロトが蠍を倒した辺りからずっと追いかけてきておったぞ?)

 めっちゃ前から追いかけてきてた。全然気が付かなかったけど追いかけて来た奴が何かしたのか?魔力を感じるのは何故だ?っていうか……


「もしかしてクロガネから魔力って漏れてる?」


(それは心配無用だ。我は異世界からこちらに来る前より自分の魔力が漏れない様、訓練はしておったからなクロガネも我と同じく魔力が漏れる事はない。)

 流石はヴァイス、観光する為に存在を隠す方法は色々練習してた様だ。


「魔力を追って来たって訳じゃないなら目視で追って来たのかな?」

 それで、俺に付いてくる為飛ばして疲れて魔力が漏れた……とか?


 話だけは聞いてみるか。


 いつも通り、余裕ぶった感じで行こう。


 森の中、人の目も気にならない所まで行き、立ち止まる。


 そして、余裕たっぷりで後ろを振り向き、言う。


「いつまで追いかけてくるの?」


 そこにはハッとしたような表情をした二人の少女が立っていた。


 人相手だし、腕は元に戻しておこうと右腕を銃形態から巨腕に戻す。

 ガシャンガシャンと腕が変形して巨腕に戻る。


「「ひっ……」」


 あ、敵対したわけじゃないよ!だからそんな怯えないでほしい。


「お……」


「お?」


「お名前なんですか!?」

 ん?自己紹介しろと?


「魔装少女クロガネだ」


「か……」


「か?」


「「カッコいい!!」」


 何なんだこの二人組……



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