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ウェルカムマジカルガール

鰐頭戦から数日。 本日は日曜日、そう日曜日(嵐の日)。蒼音ちゃんがご飯を食べに来る日。

 今回の戦闘準備(お昼ご飯)は既に完了している。そう皆大好き、カレーである。


「こんにちわー!」

 来た、来ましたよ?彼女とはモールで会っているがそれはクロガネであって、俺じゃない。だからボロが出ない様に気を付けて会話しなければならない。もちろんヴァイスは収納済みだ。


「いらっしゃい!今日はカレーを用意してあるよ。」


「うわー!カレーですか私大好きなんですよぉ!」

 ご飯なら何でも好きでしょ?君。


「そうかそうか、それは良かった。」

 そして居間(バトルフィールド)に通し、カレーを用意する。


「美味しそうですねぇ……じゅるり」


「いつも守ってもらってるからね、こんなお礼しか出来ないけど。」

 これは本心から思っている事だ。彼女達が居なければとっくに町が無かったと言っても過言ではないのだから。


「週に1回の楽しみですよ!ご飯ありがとうございます!」


「ふふっ はいどうぞ、カレーですよ。」

 カレー皿には半分ずつルーとライスが見える。


「では、頂きます!」


 スプーンで一掬いしたカレーを食べて頬を抑えながら「おいひ~」と感想を述べたと思ったら食事は加速し始める。


 ヒョイパクッ!ヒョイパクッ!ヒョイパクッ!

「おかわり下さい!」


 わぁお、カレーってあんなに早く消えるものなのか。誰かが言った「カレーは飲み物」って本当なのかもしれない。


「はいよ~」

 彼女から差し出されたお皿にまたカレーを注ぐ。


「はいお待ち~」

 先程より大盛りにしたカレーを差し出す。


「大盛りサービスだ!大将ありがとう!」

 いつの間にか大将になった。


 そして彼女はカレーを4杯食べた所で満足したらしい。食事を終え、手を合わせる。

「ご馳走様でした!」


「はい、お粗末さまー」

 炊飯ジャーの米が全部無くなったんだけど?これはジャーのサイズが小さいのか彼女の胃袋が大きいのか。問うまでもない疑問だが、日頃の感謝だし、このくらいはどうってことない。


 いつもなら食べて少し休んでから帰ろうとする彼女だったが、今日は何か用事があるのか少しモジモジしている様に感じる。トイレかな?


「トイレなら扉出て左の突き当りだけど?」


「あっトイレじゃないです!ちょっと相談したい事があって……」

 魔法少女が俺に相談ですか。


「相談?俺に?」

 何の相談だろう?


「あの……例えばですけど、自分の所属しているクラブに転校生が入ってきそうな時、ウチのクラブに入って欲しいって強引に入会を勧めて転校生が逃げちゃったんですけど。もし、今度その子と出会ったらどうしたら良いと思います?」


 あぁこの例え話モールの件だな?

 蒼音ちゃん(アルタイル)は俺(クロガネ)の事を政府所属にしようとあの時、無理矢理捕縛するつもりだったのだろう。で、俺(クロガネ)は逃げたけどまた会おうとか言っちゃったし、その時出会ったらどうしたら良いのか分からない、と。


「うーん、そうだなぁ?その転校生も同じ学校に居るんだし、クラブに入らなくても友達とかにはなれるんじゃない?もちろんその子にしてしまったことに対して謝ればだけど。」

 我ながら中々良い返しじゃないか?戦場は同じだし、政府に所属したくないだけであって彼女達の手伝いはしても良いと思っている。


「なるほど、謝れば友達になれるかも……ですか。」


「きっとその転校生も第一印象が悪かっただけで話せば良い人だって分かってくれるかもしれないじゃん?」


「なるほど、ありがとうございます!」

 うんうん。これでアルタイルと出会ったとしてもなんとかなりそうだ。


「あっ!そういえばもう一つ遊馬さんにお願いしたい事があったんです!」

 はっはっはなんでも言いたまえ。今の私はまるで菩薩の様に広い心でお願いを聞いてあげよう。


「私と一緒に北一支部に来て欲しいんですけど?」

 菩薩様まじパねーっス心広すぎっス俺の心は犬小屋レベルだったっス

 えっ!?まさかさっきの例え話で俺がクロガネだってバレた?いや、まさかそんなハズはない。

 おちつ、おちけつ、落ち着け俺。


「な、なんで?」


「遊馬さんの力を借りたいのです!」



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