焔の輝きを
スライムシャーベット
甘くない、むしろ苦い
いや何書いとんねん
新作です
スライムの核は一つ手に入りました。
まぁその後のシャールの「永久凍土」で再び凍って、集まった数は結局0個なんですけどね…
「スライムだけでここまで苦戦するなんて…」
「元々、スライムが水物質の種なのもあって私と相性が悪すぎますもんね」
モンスターには幾つか種類がある。
そのうちの一つ、水物質改め物質はスライムやウッズマンといった、自然に由来するモンスターの事を指します。
ただ、ここに木や水、炎が付く事でモンスターの種類も増えるのです。
シャールが氷でスライムが水な時点で狩りずらさは想定しておくべきでした…
「どうしましょう…このままだとユパリの町に着くまでに狩り切れません」
「そうですね…そうだ。マスター、過去に私がご説明した事をここでやってみてはどうですか?」
「え?」
なんか説明してもらいましたっけ?
「マスターはエレメンタルマスターです。通常の精霊使いとは異なり、数多くの精霊と契約出来るのです」
「…あ!そっか!」
簡単な話だ。シャールでスライムを倒すのが大変なら別の精霊を呼べばいい。
私はシャールの提案を受け入れ、一時休憩がてらに召喚をする事にした。
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紙と書ける物を持ってきて正解でした。
本当は、家族やウルドーさん達に送るお手紙用でしたが…新しく買えば良いですもんね。
「よし!書けた!」
「では早速始めましょう」
シャールの時と同じように手をかざす。
「我は求める。古に存在する虚無の物へ今、そなたらに与える。生きる術を。今、物から者へ変わり、我の下に。その力を契約とし、力となれ。さぁ、来い。言葉に呼ばれし自然の存在よ」
フル暗記で言葉を続けた。
一応、貴族に生まれ変わったからか物覚えは良かったんですよね。
そんな事を思いながら、わずかな光を帯び始めた召喚の紙を見る。
それの光は白から赤えと色を変えてゆく。
そして、紙が発火する。
燃えて、燃えて、紙は塵となって炎の渦を作る。
渦の中心に人影。だけどシャール程の大きさでは無い。
だが現れ方は全く同じだった。下半身が出来ていき、最後には渦は消えた。
そこには、手のひらサイズの小さな精霊。
男の子の姿をした、背中から炎の羽を羽ばたかせる紅色の髪と瞳の精霊だった。
「初めまして!マスター!僕は火の下級精霊「イグ」です!貴方の為に全力を尽くします!」
小さな精霊は元気よく挨拶をしてくれた。
それよりも、火かぁ…逆に相性が悪い気がしますわ。
「どうかしましたか?マスター」
「多分悩んでるんですよ。今の状況をどう解決するか」
「ふーん…え冠位精霊!?マスターまさかエレメンタルマスターなの!?」
「えぇまぁ…」
でもスライムを倒せますかね?
「ところで今悩んでる状況ってのはなんですか冠位精霊様」
「同じマスターを持つのだから気軽にシャールで良いですよ。スライムを倒したいのですが私の力だと逆に強すぎて、回収したいスライムの核を回収出来ないのです。凍っちゃうので」
「そうなんだ!でも確かにスライム水だから僕あんま意味ないかなぁ…出来るのは炎を飛ばしたり周りの暑さを上げるくらいだし」
イグの「暑さ」という言葉が突如として、私の頭の隅で引っかかった。
暑さ、熱さ、太陽、熱、水、理科の実験、沸騰、水滴、熱、蒸発、水蒸気…気体!
「そっか!その手があった!」
「マスターなにか思いついたの!」
「えぇ!イグ、スライムの身体の温度を上げる事は出来る?」
「出来るよ!」
だったら...
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話はとても簡単だったんです。
理科の授業で液体、気体、固体があるようにスライムは全身が「液体」です。
なら「気体」にしてしまえば良いのです。
「行きますよ!イグ!」
「最高温度だよ!異常温度差!」
「異常温度差」
人の中でも使い手がわりと居るこの魔法は戦闘面では…
いや、はっきり言います。あんまり習得している方は少ないです。
何せ、旅の道中でお風呂を作れるだけという使い道も限られたスキル故、女性が居る冒険者パーティーか余程の潔癖症の方しか習得している人は居ない。
だけど、もしも異世界ではなく、現代文明の事を知っている者が居ればスキルの運用方法はもう少し変わる。
何せ水物質相手であれば常に優位を取れます。相手は水です!
そして妖精使いのメリットは…妖精の力を自分も使えるようになるからです。
「私も、異常温度差!」
熱を上げるだけ。だけど、精霊使いは精霊によって、異常な程に魔法への能力適正が上がる。
エレメンタルマスターであれば尚更「シャール」という冠位精霊がいるだけで意味無き魔法は力を手に入れる。
結果は目の前で蒸発しつくしたスライムと、固体故にその場に残ったスライムの核が証明してくれます。
「成功です!」
「まさかスライムがこんな事でやられるとは…」
「別の意味であっさりでしたね」
こうして、シャール自身のまさかの過剰過ぎる力に苦戦させられつつ、初依頼をクリアしたのでした。
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とある遠き大地にて
そこは雪降る大地「アスモクロック」その大陸にある大国「ロクレーツ」
その知らせはロクレーツにある冒険者ギルドに届いていた
A級冒険者パーティー「常闇」が自然災害に巻き込まれ全員死亡した
発生した災害は雪崩
人々はその不幸に悲しみ、叫んでいた
その中に居た数少ない精霊使いも泣いていた
ただ、精霊使いの精霊は泣いていない
むしろ哀れな目で人を見ていた
その目に気づく者も居なければ見てない者も居る
精霊は一言、誰にも聞こえない声で
「…本当に愚かです。自然に怒りを与えるとは…」
そう呟いた
妖精設定ゲロゲロコーナー
妖精は自然の力を宿した生物である
妖精には目的がある
妖精は目的を達成するために人間を利用し利用される
経験が彼らを自然に返す方法なのだから
自らの親に会いに行くのは何ら不思議ではない




