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ミシェリア(2)

長め?

しかしそんな幸せな日々も長くは続かず……ある日、少女は気を抜いてしまい、羽を出してしまったのだ。それを見た使用人たちから噂が流れ、彼は両親や他の神々から少女を魔界に返し別れろと言われてしまった。彼と少女は駆け落ちを目論むも失敗し、少女は天使たちに殺されてしまう。そうすれば彼もきっと正気に戻ると思ったようだが実際は違った。彼は狂った。少女が殺されて数分経つと、もうそこは血の海だった。

「復讐してやる……」

彼は天界に復讐を目論んだ。数年後、彼は|《災厄》(イルネス)として天界を脅かす存在となる。


「おいおい、聞いたか?天界の話。」

「あぁ。壊れそうなんだって?」

「一人の青年が壊してるらしいわ。すっげぇよな。女を殺されたらしいぜ?」

「はー女?」

「そ、悪魔だったらしい。」

「ちょっと待てよ。悪魔?マジかよ。あいつら、悪魔って理由で殺すなんて……」

彼の噂は魔界にまで届き、魔界では悪魔を天界が殺したと不満が高まり、皆が彼の味方となり、天界に宣戦布告をした。この戦争は後に残酷なる狂宴と呼ばれることとなる。犠牲者はよく分からなくなるほどの量。それはさながら宴に出てくる料理のように次々と増えていき、もはや何が何だか分からなくなってきたころにようやく停戦協定が結ばれた。


その戦争の元凶である彼はというと……

「これじゃあ天界どころか魔界も潰れちまうよ。どうでもいいけどな……でも奴らも馬鹿じゃあないらしい。」

空を見上げ、そう呟いた。

「なあ、このままじゃ駄目なんだ。天界と魔界が停戦協定だとよ。これじゃあ天界が潰れない。しかも俺も疲れたんだよな。あーあ……しかも狂っちまったんだよ。この頃誰でもいいから殺したくなっちまうんだよね。はぁ、昔の純粋さはどこに行ったんだ。お前が持ってったのか?」

くすりと笑う。穏やかな顔。普段の彼からは思いつかないような。

「お前んとこ行っていいか?復讐ももうちょっと難しそうだし、次世代にでも残すよ。な、生まれ変わったら誰にも邪魔されないように永遠に一緒に……」

彼は自殺した。


しかし、彼は死ねなかった。あまりに天界への執念が強すぎた。

「仕方がありません、あなたの願いを叶えましょう。あなたは次世代に残すと言いましたから、次世代を依り代になさい。で、同じくだれかを依り代にした彼女を見つけなさい。依り代があなたを憎まなくなれば彼女と永遠に一緒にいさせてあげますよ。」

その条件は彼にとってものすごく良いものだった。

「ま、私は腹黒ですし?条件として、あなたのその狂気と力を依り代に与えるということで。誰でも殺してしまう、そんな狂気をもった依り代たちはあなたを憎まずにいられますかね……?」

「性悪が……まあいい。彼女といられる可能性がゼロでないならなんだっていい。その条件を飲もう。」


彼の依り代は|《災厄の仔》(イルネスディオ)と呼ばれ、忌み嫌われる存在となる。










すみません。前回の「ミシェリア」ですが、「彼」が急に「少年」に変わってしまいました。同一人物です。すみませんでした<(_ _)>

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