俺の嫌いなこと
現代編は終わりかな?かな?
ついに大学を卒業した。
短いようで長かったな。
これで俺も社会人、大人の仲間入りだな。
「まだ⋯就職先⋯⋯見つけてない⋯」
う"っ!痛いとこを突いてくるな⋯⋯
そう、まだ俺は就職先を見つけておらず、七瀬と二人で適当なアパートを借りて生活している。さすがにアパートに2人では⋯⋯と、断ろうとしたが、節約しないと⋯とかじゃあ私はどこで暮らすの?っとか痛いとこを突いてくる。
そう、今俺達は金がない。多少の計画は建てて来たつもりだが、やはり上京というのは金がかかる。
「まあな、今日も回るか?」
「うん。秋野瀬君と⋯行く⋯」
「おう、じゃあ⋯ん?今日は例年より気温が高いらしいな。なんか防暑具でも持ってくか?」
「いいんじゃない?あんまりお金も使えないし⋯」
「そ、そうだな⋯⋯」
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「ふーやっぱり駄目だったかー」
「まあ⋯諦めずに⋯頑張ってこうよ⋯」
「まあ、そうだな⋯⋯あ、そう言えばさ、スクランブル交差点って凄いよな。あんな人が群れてんのに誰とも当たらずに上手いこと避けてる。」
「そう⋯⋯言われてみれば、確かに⋯」
確か体操の集団が二方向から交互に当たらずに斜めに混じってくあれも由来がスクランブル交差点なんだっけ。
「お、信号青になった。行こうぜ。」
「う⋯⋯ん⋯⋯⋯」
俺は七瀬と歩き出す。沢山の人がスマホやらを弄ったり、何かしらやりながらも決して周りとぶつかったりしない。意識してみると不思議だな。
その時⋯⋯
キィ⋯⋯⋯⋯
耳に引っかかる嫌な音が聞こえて来た、そして⋯⋯⋯
キュルルル⋯⋯キキィィィキィィーーッ!
1台の車が不規則な動きをしながら交差点に突っ込んだ、周りの人は、一斉に逃げ出していっている。一泊遅れて俺も逃げようとして、ッ!七瀬はッ!?
振り返り、いた!フラフラしながら棒立ちしている。まさか!この熱で、やられたのか!?
そんな事はどうでもいい!このままじゃ七瀬が!
気づけば俺は駆け出していた、七瀬が危ない!
もう車はすぐそこまで来ている。
ギリッ⋯⋯
非常に癪で気に食わない、反吐が出る様な展開だが、これも七瀬の為だと思って、やってやるか。俺はそのまま全力疾走し、何とかギリギリ車より早く、七瀬に辿り着くことが出来た。そしてそのまま⋯⋯⋯
ドンッ!
思いっきり七瀬を突き飛ばした。あーー気持ち悪い、どうして俺が死ななければならないのか、いや、まだギリギリ一命を取り留める可能性はあるが、こういうのはそういう風に出来てんだよ、さあこいよ転生係のトラック(車)さんよ!
『すみませんね⋯⋯痛みが少し長引くと思いますが⋯⋯。』
えっ!?
ドンッ⋯⋯⋯⋯
それは驚くように軽い衝撃だった、本当に俺は車に惹かれたのか?そう疑問を抱く程に、そして⋯⋯
ミシッ⋯
激痛が走り始めた、
バキッ
グチャッ
ボキボキッ
ゴキッ
ブシュッ
ああ、あ、アア、鋭い痛みをゆっくり味わうってのはこういうことなのか。
痛い
痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い
痛いばっか連呼してるが本当に感想も付けようのない言葉も出ない痛いばっかなんだ
そして⋯⋯
ボンッ
俺の身体は大きく吹っ飛ばされた。
血が流れて力が抜けていく⋯⋯⋯痛みも少し引いて来た⋯⋯⋯
/ごめんな⋯⋯真理⋯⋯お前を置いてっちまって⋯⋯ごめん⋯⋯/
何だか⋯眠く⋯なって⋯⋯⋯⋯寒⋯⋯い⋯⋯⋯⋯最後の⋯⋯声は⋯⋯⋯な⋯⋯⋯⋯ん⋯⋯⋯⋯⋯⋯
次回は七瀬視点デース!