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かなり遅れてすみません⤵⤵
母に嫌われているのは知っていたが、こんな行動に出る人だとは思っていなかった。長い間離れて暮らしてきたのに、それでも彼女の中での私はずっと"悪"のままなのだ。そして彼女は遂に行動に出たというだけ…
「はぁ…面倒なことになったなぁ」
悲しくないと言えば嘘になるけれど、正直そこまで驚いていない。
「…るーちゃん、これを見て欲しい…」
珍しくずっと黙っていたレインが幾つかの紙の束を渡してきた。中を確認したら普通の買い物に混じって量は少ないが、幾つかの薬品が混ぜっていた…ただ、それら単品では危険はそこまでない。しかし全てを合わせるとかなり強力な毒、"エンシャルダ"という名の強力な毒薬が出来る。
エンシャルダは薄めれば麻酔として使えるが、分量を間違えると永遠の眠りにつかせてしまう代物でもある。この薬の特徴は強力なのに形跡を殆ど残さない事だ。余程薬や毒薬に詳しくなければ、エルシャルダの形跡に気付けない…
「…これの保管場所を見つけて、中身を取り替えてくれる?」
「…わかった…だけどっ」
「…レインとソルテに私の母の事に関して話してなかったね。怒ってくれるのは嬉しいけど、正直そんなにびっくりはしていないの」
「ふん…」
「………っ」
「母に疎まれ祖母に引き取られなかったら、二人に出会う事もなかったでしょう?だから悪いことばかりじゃないよ。私は十分幸せだし、母以外の家族には沢山の愛情を貰っているのは知っているでしょう?まぁ、時々ちょっと重いけど…」
父や兄達、精霊や組織の者たちにだってとても大切に育てられた。その上ソルテとレインには溺愛されている自覚もある。彼らにはどんな我が儘も言えるし、必ず叶えてくれると確信している。二人は仲間で家族同然でもあるのだ。
「…どんな理由であれ、我はあの女は好かん」
「そうだね…僕もそれにはどう意見だな…やっぱり殺っちゃおう?」
「殺らないっ…はぁ…でもまぁ、最初から彼らの計画を潰すのは容易いけど…今回はわざと捕まってみようと思うの」
途端にソルテは不機嫌な顔をする…そう言えばソルテは負けず嫌いだったな…
「えー?僕的には相手の組織を殲滅しちゃう方が得策だと思うけど…」
「ふん、奇遇だな!珍しく我もどう意見だ!」
まぁ、実際その方が面倒事が今は減るかもしれない…だが、それをやってしまうと後々大変なことになってしまう!後始末や後見人問題…まぁ"殲滅"なら残らないけど…
「兎に角!しばらくは泳がせる。猶予は1週間だから、それまでに私達の方も準備をするか」
さて、茶番劇を始めますか………
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