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辻裏の少年  作者: 篁頼征
13/28

初夜になる前に

 夫が見て貰ったという辻占がとても良く当たるのだと聞いて、妻はその辻占を探していた。

「あったるよー! 辻占だよー!」

 陽気な声の美少年がそのあたりの人に声を掛けている。もしやこの少年か、と妻はあたりをつけた。

「坊や、元気ねぇ。もうすぐ娘が嫁入りなのだけれど、ちょっと不安でね。お願いしてもいいかしら?」

「はーい! 娘さんの結婚生活について占えばいいですか?」

「ええ、お願い」

 驚くほど可愛らしい表情だが、顔立ちは整っていて美形である。占いの腕もいいなら、それなりに客も寄ってくるのだろうと妻は思った。

「……お婿さんは、とても誠実でいい方みたいですよ。お嬢さんはきっと幸せになれます」

 暫く経ってから少年が教えてくれた結果に、妻はほっとした。

「良かったわ。お礼はこれだけあれば足りるかしら?」

 娘の縁談を勝手に一人でまとめてしまった夫を詰ったこともあったけれど、娘が幸せになれるのなら、文句はない。妻は母親として安堵し、にこやかに帰宅したのだった。

こんな一幕もあったりして。

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お話の表側は→蒼天の月 * 用語・語彙は→用語・語彙解説
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