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第二話【怪談と少年】夜



 尚樹との通話を終えたスマホをポケットに戻した青維は、ローテーブルを挟んだ向かいに座る存在へと軽く頭を下げた。


「申し訳ありません、話の腰を折ってしまい」

『_______』

「ありがとうございます。お力まで貸していただいて。私では、彼に繋ぐことが出来ませんので助かりました」

『_____?』

「はい。お恥ずかしながら、あれ以来無理が出来ない体でして…片腕もこうですからね」

『__________』

「そこはお気になさらず。先程繋いでいただいた新入りの彼も居りますので。ただ……」

『_____……』


相手の返答に、青維は痛ましげな表情を浮かべてしまう。それを金色の瞳に映した存在がしなやかに動かした尾が、ソファーに当たり音をたてる。


「もう、間に合わないのですよね?」

『_____』

「これが、最後の確認となります。本当に、よろしいのですか?」

『__________』

「畏まりました。今回のご依頼は、当事務所が責任を持って、お受けします」

『______』


今度は恭しく頭を下げて、契約の完了を表明した。

 窓から光が射し込み、青維の銀色の髪と、向かい合う穢れなき純白の毛色が照らされる。

顔を上げた青維は、夜の明るさに目を細めた。


「明日は満月ですね、猫神様」

『にゃー』


一声鳴いた後、白い神は音もなく、事務所から姿を消した。









      第二話【怪談と少年】完


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