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衝動


とりあえずトニーの家に戻って腕の手当てをしている。トニーは興奮して縋ってきたり土下座してきたりとトレスにとって迷惑この上ない。いい加減めんどくさい。というか、手当てが驚くほどやりにくい。


「今はこれで我慢しろ。明日学園から消毒液持ってくる」

「そんなことよりメルを助けないと!」

「落ち着け」

「お願いです!今からメルを・・・」

「だから落ち着けって!」


トレスの怒鳴り声にトニーは怯んだ。


「とにかく説明しろ。そのメルだったか?その子はどうだったんだ?」

「そうなんです!大変なんです!メルが」


また興奮しそうになったトニーをトレスは睨んで止める


「せ・つ・め・い」

「はい!あの、メルは食べ物を与えられてないらしくて、もう5日も飲まず食わずらしいです。このままだったら死んでしまう。今すぐ助けに行きましょう!」


そう言いながらトニーは立ち上がる。しかし、


「待てって。お前腕に怪我してるだろう。いきなり動くな」

「でも!」

「あのなぁ。少しは考えろ。飛び込んでメルが殺されたらどうするんだ」

「じゃあどうしたら良いんですか!」


トレスは腕を組んで考えるが、一番手っ取り早くてトニーとメルが安全な方法。


「はぁ。しょうがないかぁ」

「何か方法がありますか?」

「とりあえずお前は消化に良い食べ物を明日の夜までに用意して欲しい」

「どういうことですか?」

「何も食べていないのなら何か食べさせたほうが良いだろ?あの水な」

「はい!」

「明日の夜、また来る」

「今日は何もしないんですか?」

「今日は動けないな」

「そうですか。メルは」

「大丈夫だ」

「・・・はい。明日の夜待ってます」

「今日隠れてた場所でな」

「はい」


トニーは少し落ち着いたようだから、心配ではあるが無茶はしないと思いトニーの家を出て学園に帰る。

トニーに少ししか聞いていないがメルは死にそうらしい。

今日は動けない。人質が死にそうだと聞いてすぐになんか動けない。


「冷静になりなさい。だろ?」


わかってるよ。リリィ・・・






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