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行列を回避しよう。

どうやってこの問題を解決するか。


このところレストラン"バイキング"には悩みがあった。お客様が来てくれるのは嬉しいのだが、お店に入れなくて並ぶ人の行列がどんどん伸びてきたのだ。


行列が他店の前をふさぎ、苦情もでてきた。これはマズイ。周りの店から嫌われたら商売を続けるのは難しくなる。


現代なら裁判沙汰だ。


ボクは神人かみとこより。現代日本から異世界に飛ばされた中学三年生。その日からレストランの二階に居候している。


これまでお世話になっている母娘のために知恵を貸してきた。


やはり整理券を配って一日の客数を決めるか。あわせて時間制限をつけて回転率をあげよう。


実はバイキングが当たるとわかった時点で、時間制限は考えていた。そこで店内に残るお客様の時間と人数を調べていた。


平均すると、だいたい二時間でほとんどのお客様が退店していた。それならば午前十一時開店で午後一時まで。午後一時から午後三時までの二部制にすればいい。


スマホがあれば電話やSNSで呼び出せるのだが。異世界にそんなものはない。


まずはやってみる。あとは改善していく。それでいい。


「整理券と時間制限を導入します」


店主のレミリアさん、その娘のエミリアとコミリアにボクは宣言する。


「行列で苦情きてたわねぇ」

「整理券は必要かもね」

「時間制限はどうするの」


やはり、みんなも考えていたか。まずボクの考えを伝える。


「二時間の時間制限をつける。そうすれば開店からと午後一時からの二部制になる」

「お客様に渡す伝票の色を変える。一目で一部か二部かわかる」

「まず満席になるまでお客様を入れる」

「行列をつくらないよう、入れなかったお客様には二部の整理券を渡す」

「早く食べて出る人もいるし、待ちたい人もいるだろうから、外で待つのは十人くらいまでにする」

「お昼休みに来る人のために七百ウェンの弁当を販売してもいい」


三人はふむふむと聞いてくれる。


「お兄ちゃん!」

「はい、コミリアくん」

「整理券は当日のみ有効だよね」

「うん。整理券に日付を入れて渡すよ」


「こより!」

「はい、エミリア」

「一時間で食べて帰ったお客様がいるとする。そこに待っていた人が座るときは一部になるの。それとも二部になるの」

「これは難しい。伝票に時間を書いてから二時間はどうかな」


「こよりくん」

「はい、レミリアさん」

「お弁当はいくつくらい作るの」

「まず十個。売れたら追加で」

「そうね。外だと傷みやすいからエミリアとコミリアの収納庫に入れてもらうわ」

「弁当の注文を受けたら、どちらかが持ってきてね」

「「わかった!」」


うちは収納庫スキル持ちが二人いるから助かる。


「よし。整理券とお弁当の看板も作らないとな」


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


「いらっしゃいませ!」

「お客様、申し訳ありません。満席になってしまいました」

「あちゃー、遅かったか」

「お待ちになりますか。それとも午後一時からなら必ず入れる整理券もありますが」

「うーん。昼休みの時間もあるから七百ウェンの弁当を一つもらうよ」

「ありがとうございます!お弁当ひとついただきました!」

「はい。ただいまお持ちします!」

「ありがとうございます!!」


次は冒険者ギルドの受付嬢ラミリアさんが来た。


「こよりくん、こんにちは」

「ラミリアさん、ごめん。満席なんだ」

「あらら残念」

「どうします。待ちますか」

「バイキングって一時間は出てこないからねえ」

「今日はお弁当をギルドで食べるわ」

「ありがとうございます!お弁当ひとつお願いします!」

「お待たせしました!」

「じゃあ、またね」

「ありがとうございます!」


こんな感じでなんとか行列ができることは回避した。繁盛店は繁盛店で悩みがあるもんだなあ。


ルミリアさんの店にも対応策を伝えておかなきゃ。


はい異世界シニアです。


今回は行列の回避と時間制限、お弁当のお話でした。


お店なのでお客様が何も買わずに帰ってしまうことは避けなければなりません。


それを解決するのが整理券であり、お弁当の販売なのです。


次回、異世界バイキング。タイトル未定。


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