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ルイズVS戦士グスタフ

 戦士グスタフは、銀髪金瞳のハイエルフと対峙していた。


「小娘が! 死んでも恨むなよ!」


 隻眼の戦士が棍棒を上段に構える。


 巨漢の戦士グスタフが、棍棒を構えると威圧感がすさまじい。

 並の戦士なら、その威圧感だけで戦意を喪失するだろう。

 だが、ルイズは冷静に美しい金瞳をむけた。 


 そして、観察し終えると、即座に動き出した。


 『風の加護』が発動する。


 ルイズの肉体が風の恩寵で包まれ、超速で移動する。


 空気抵抗がなくなる上に、風がルイズを運ぶので、その速度はまさに疾風のようだ。


 グスタフは軽い驚きを示した。

 だが、歴戦の強者である彼は驚きはしたが、慌てはしなかった。


「確かに速いが、眼で追えるぞ!」


 グスタフは、ルイズめがけて棍棒を振り下ろした。

 巨大な棍棒が、ルイズの頭部を目掛けて振り下ろされる。

 ルイズの頭部に棍棒が当たる直前、ルイズの姿がグスタフの視界から消えた。


「消えた?」


 グスタフが、今度こそ、本気で驚愕した。

 敵の姿を見失うのは初めてだった。


「こちらです」


 ルイズの声が後ろから響いた。


 次の刹那、ルイズの横蹴りが、グスタフの背中に直撃した。


 ドンっ!

 という重い音が弾けた。


 『風の加護』を受けて、ルイズの横蹴りは暴風をまとっていた。

 風圧がグスタフの巨体を弾き飛ばし、彼の巨体を吹き飛ばす。


「がああっ!」


 グスタフは背中に激烈な痛みを感じた。

(馬鹿な! あんな細見の身体で、こんな威力が出るはずが……)


 有り得ない現象にグスタフは瞠目する。 

 グスタフは地面を転がり、慌てて立ち上がる。


「頑丈ですね。一応は勇者の一行という事ですか」


 銀髪金瞳のハイエルフは、どこまでも冷静にグスタフを見た。


「やるな……。ここからは本気で行くぞ」


 グスタフは、ルイズが強敵であると認めた。兜の面頬を落とし、頭部を完全に隠す。


「どうぞ」


 ルイズが冷たく応じる。


「うぉおおお!」


 グスタフが、ルイズめがけて突進した。


 全身鎧で武装された巨漢が、突撃する様は巨大な鉄塊が動いているかのようだった。


 グスタフの突撃を、ルイズは横に跳躍して避けた。

 その時、グスタフの速度が、いきなり2倍ちかく速くなった。


 動きに緩急をつけたのだ。

 わざと遅くした動きの後に、速度を急激に上げると敵は何倍もの速度に感じる。


(捉えた!)


 とグスタフは思った。


 ルイズは、グスタフを回避する為に横っ飛びになり、宙空を飛んでいた。

 いかにルイズが疾風のように速くても、宙空にいる間は急激な回避はできない。


 グスタフは棍棒を横に薙いだ。


 彼の棍棒によって、ルイズは腹部を直撃されて内臓破裂で絶命する。そうグスタフは確信した。


 だが、そう確信した刹那、風の音がした。


「なに?」


 グスタフが、目を見開く。

 ルイズがまたもグスタフの視界から消えた。


(有り得ん!)


 とグスタフが思う。

 宙空で消えるなど出来る筈が無い。


 だが、ルイズは『風の加護』で強風に身を包み、自分の肉体を風に運ばせたのだ。


 一瞬で、ルイズはグスタフの背後にまわった。


 そして、無言でロングソードを振る。

 ギンっ!


 という金属音がした。

 グスタフの兜が、割れる。


 ルイズのロングソードが、グスタフの兜を割ったのだ。

 グスタフは恐怖で動きを止めた。


(殺される)


 そう確信した。

 刹那、ゴンっという鈍い音が響く。

 ルイズが、グスタフの後頭部をロングソードの柄で思い切り叩いたのだ。


「あっ、あがっ……」 


 グスタフはマヌケな声を出して白目を剥いた。

 そして、気絶して地面に倒れた。

 ルイズは、グスタフを見た。


「うん。頑丈な人ですし、手加減したから死にはしないでしょう」


 せいぜい、たん瘤が出来る程度です、そうルイズは予測した。


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― 新着の感想 ―
[一言] ロングソードという武器を、二回しか奮ってない少女に、圧倒的にあしらわれる戦士。 考えはしたけど、まだまだみたいだね。というか、エルフが精霊術を使える事を知らなかったのかな? 勇者パーティ…
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