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ナデシコ転生!~軍艦擬人化美少女無双物語~  作者: 881374
第0章、【先行公開お試し版】※本編は第1章からです。
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第26話、海神の娘たち。(中編)

『──ッ、来るぞ、総員、迎撃準備!』




『『了解!』』』




 今まさに、「風雲急を告げん」としている海面へと、一糸まとわぬ上半身のみを現した、見かけ十三、四歳ほどの幼い女の子である、人類の『最後の切り札』たる私たち、潜水艦タイプの軍艦擬人化少女『そうりゅう』シリーズであったが、すでに日本海海上は、『地獄絵図』そのままの有り様となっていた。




 こちらへとゆっくりと迫り来る、全長100メートル近くはありそうな、純白と漆黒との、二体の巨大なる熊に、その周囲を飛び回る無数のイナゴの群れ。


 そのすべてが、今や地球上の全人類を滅亡の淵に追いやろうとしている、文字通りの『死のウィルス』によって象られているのだから、これを地獄と言わずして、何と言うべきであろうか。




『──総員、対BC戦用防御態勢!』




『『『了解! ──集合的無意識と、アクセス! 周囲の「同化レベル」を、「Aマイナス」にアップ!』』』




 ──その途端、


 私たち潜水艦娘の周囲に、海の人魂である『不知火』が数え切れないほど灯るや、そのまま全身を覆うようにしてまとわりついてきた。


 ……いや、人魂を全身にまとっている人魚と言うのも、客観的に見れば、まさしく地獄にふさわしい、おどろおどろしい有り様に違いなかろう。


 そのようにあえて目立つように、『艤装換装』した甲斐もあって、こちらを目ざとく発見したイナゴたちが、文字通り真夏の虫けらそのままに殺到してくる。


 イナゴ自体も十分に脅威であるが、その正体はかの凶悪なる『大陸風タイリク・フーウィルス』なのである、ほんの少しでも触れた途端、皮膚や肉どころか骨までも、汚染されてしまいかねなかった。




 ──しかし私たちは、一人としてひるむこと無く、モノトーンの巨大熊のほうへと進み続けた。




『『『ギギギギギギギギギギギギギギギギギギ──⁉』』』


 私たちの周囲の不知火に触れた途端、断末魔を上げながら消滅していく、イナゴたち。


 とはいえ、炎に煽られて燃え尽きたわけでも、本性であるウィルスに分解したわけでも無かった。


 実はこの不知火は、本物の炎では無いのはもちろん、超常的な火炎系の魔法の類いでも無く、言うなれば、集合的無意識の『情報書き換え適用範囲』を可視化したものなのである。




 ──ここで爆弾発言を行おうと思いますが、私たち『潜水艦娘』は、絶対に『人魚』の姿であり続けるわけでは無く、陸上での(軍艦擬人化少女としての作戦)行動が必要な場合には、普通に二本脚の人間の少女の姿になることも可能なのです。




「な、何だよ、それって⁉」


「これまで、本作やその他の作品において、(軍艦擬人化)ヒロインを人魚にすることの効能を語ってきたくせに、今更それは無いだろう⁉」


「ほんと、この作品の作者って、クズだよな!」


「あれだけ、『これぞ人魚ならではの、淫靡エロス効果だ!』『人魚であれば、JC(女子中学生)くらいの女の子が、上半身裸であっても、別に構わないのだ!』『特に挿絵のまったく無いWeb小説は、完全無罪なのだ!』等々と、言いたい放題言ってきたくせに!」


「それなのに、『潜水艦娘』も、普通に二本脚で陸地に上がれますって、それじゃ他の『艦む○』と、変わりが無いだろうが⁉」


「だったら最初から、人魚になんかするなよ!」




 ──ええ、わかります、わかります、皆様の気持ちも、ようくわかります。


 私どもも、アホな作家に生み出された身の上ですので、そのご苦痛は、文字通りに痛いほど理解しております。


 でもですねえ、一応これにも、ちゃんとした理由があるのですよ。




 つまり、『にんぎょひめ』ですよ、『人魚姫』。




 童話とかで人魚姫は、王子様のハートを射止めるために、海底の魔女にお願いをして、人間の身体──つまりは、二本の脚を手に入れるではないですか?


 と言うことは、おそらくは海底の魔女には、人魚の身体を変化メタモルフォーゼさせることのできる、力があるわけですよね?


 まあ、それが、魔女の身に備わっている力なのか、それとも何かそういった『薬』を作り出す技術を有しているのかは、定かでは無いですけど、とにかく、『人魚の尾びれが人間の脚になる原理』を、論理的に説明する必要があると思うのですよ。


 あ、「おとぎ話だから、別に説明なんか要らないだろう?」と言うのは、無しですからね。


 そんなんでは、何の進歩も望めないし、何よりも、『軍艦擬人化少女の実現』なんて、夢のまた夢になってしまいますしね。




 ──そうなのである、私たち軍艦擬人化少女には、まさしく『量子論や集合的無意識論に則った変身技術』が使用されているのだ。




 それと言うのも、軍艦擬人化少女が軍艦擬人化少女であるための、『最大のアイデンティティ』とは、自身の周辺において展開できる、大砲や機銃や魚雷等の兵器をメインにした、いわゆる『艤装』なのだから。


 この艤装が無ければ、私たち潜水艦娘は、単なる人魚になってしまうし、某コレクションゲームなら、巫女とか女学生とかスク水とかの、コスプレイヤー集団になってしまいますからね。




 ──まあ、とにかく、フィクションであるゲームならともかく、あくまでも現実であるこの世界においては、何も無い空間から、突然軍艦の艤装を出現させることに、ちゃんとした理由が必要なんですよ。




 私たち潜水艦娘においては、この不知火が艤装に変化メタモルフォーゼするわけなのですが、実はこれこそは、私たち軍艦擬人化少女の構成要素である『ショゴス』を、体現しているとも言えるのです。

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