第十三話 魔剣士ユノと初クエスト①
「それでは早速、なにか簡単なクエストを受けてみてはいかがですか?そのほうが何かと早く覚えられると思いますので」
受付嬢からギルドについての簡単な説明を受け終えたユノとレヴィ。
その後、受付嬢からクエストの案内を受けていた。
「そうですね、クエストを受けたいと思います」
ユノはチラリとレヴィの様子を窺うが、レヴィは同意してくれているような気がしたので、特にそれ以上何も言わなかった。
「ありがとうございます。では早速……こちらのクエストなんていかがでしょう」
受付嬢が何処からか持ち出した分厚い紙の束を素早く見ては、一枚の紙を取りだした。
この紙の束はクエスト書の束であるが、その中から今のユノとレヴィに合ったクエストを、受付嬢が選び出したのだ。
それを受付嬢は渡してきた。
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依頼内容 薬草の採取
制限期間 なし
達成報酬 取引可能な薬草一本につき銅貨2枚
クエストランク【F】
補足内容 常設クエスト
依頼人 ギルド“炎の誓い”
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クエストを受け取ったレヴィは、その紙にこのように書かれていたのを読み取った。
「とても簡単なクエストね。まぁ最初のクエストとしてなら良いんじゃない?」
レヴィの持つクエストを横から見たユノはこれに同意する。
しかし直後に、受付嬢が注意を促す。
「たとえ簡単なクエストだと思ったとしても、油断はしないようにお願いします。小さな油断が、いずれ大きな災いをもたらしますから…。そうそう、最近なにかとゴブリンが多いようですので、こちらもご注意ください」
最後に受付嬢からそう言葉を貰ったユノとレヴィは、冒険者ギルドを後にした。
「さて、薬草なら街の外に適当に生えているから、森で探そう」
ユノはレヴィアタンの言葉に同意した後、とあることを聞いた。
「レヴィはそのままでいく?」
「そのままって?」
聞き返すレヴィアタン。
するとユノは小声になり、
「…剣にならないで、人型のままでいく?」
あー、とレヴィアタンは納得したような声を出した。
実際には、レヴィアタンが童話に登場する魔剣だということがバレるのにはレヴィアタンが強大な力を発揮しているところを目撃しつつ、剣時のレヴィアタンを見たことがあり尚且つ、魔剣レヴィアタンの童話を知っていなければならない為、あまり身バレを気にすることは必要ないのだが、用心するに越したことはない。
少々用心深い二人はお互いにこれからのことを話し合った。
結果、レヴィアタンは非常時以外は基本的に人型でいること、ユノは魔剣の代わりに武器を購入し使うこと、大威力のある攻撃を極力発動しないことなどを決めた。
「てことで、先ずは武器屋に行こうか」
「うん…あーでも、お金…ないよ?」
「あぁ…そうだ忘れてた…」
「じゃあ…どうする?」
「…とりあえず、森で狩ったゴブリンの素材を売ろう」
結局、ユノとレヴィアタンは再びギルドに入り、素材を売却した。
「うーん、ゴブリンの素材を売ったけど、大きな金額にはならなかったね」
「まぁ仕方ない、元々ゴブリンは安い方みたいだし、何より最近は価値が下がっているみたい」
「そうだね、仕方ない…クエスト頑張ろっか」
ユノは麻袋に入った大銅貨4枚を大事そうに握った。
簡単な武器を購入するには、約10000Gが必要だ。銀貨で言うと1枚、大銅貨なら10枚必要となる。
要はまだまだ資金が足りていないのだ。
「薬草は案外簡単に見つかるね」
「一束…いや、一本で銅貨2枚だったね」
「うん、あればあるほどいいけど…正直、二人では持っていける数が限られるからあまり稼げないね」
二人は現在、街の近くの森で薬草の群生地へ来ては採取していた。
しかし、ユノ特製簡易袋を二人で用いても、大した金額にはならなそうだ。
「もう十分採集したし、そろそろ帰ろうか」
薬草の群生地から離れようとして、何かの気配を感じた。
「…待ってユノ、魔物よ」
「わかった!」
レヴィアタンが魔物の接近を感知し、ユノに伝える。
二人は武器らしい武器を所持していないので、ただ周囲を窺うことだけをしている。
暫くして、ユノとレヴィアタンの前に姿を現したのは、通常のゴブリンより体格が大きい“ホフゴブリン”三体と、体格はほぼ通常のゴブリンと同じだが赤い三角帽子を被ったゴブリン系統の上位種“レッドキャップ”が四体、系七体のゴブリン種が各々武器を構えて出現した。




