アンタと俺とは 同枝の果実
●:おや? 投稿するのか?
○:なんだなんだ?
●:社怪人が前の二話を改訂しないで三話目投稿するようですよ皆さん。
○:まぁ、別にいいんでないの?
●:まぁ、別にいいんだけどね。
※ 世界樹教団を世界樹協会に変更しました。別に宗教でなくてもいいんです。単なるマイナーな思想啓蒙団体でいいんです。
【アンタと俺とは 同枝の果実】
☆:お~い……
★:わたし…は……クロボシ・ハズ……ム……
☆:お~い……おきろ~……
★:違うってば……わたしはクロボシ・ハズムだってば。オキローではない。
☆:……起きろって言ってるだろ~がこのスットコドッコイ!
★:どわ! な、なんだ! なんなんだ?
☆:お~、目覚めたか。ってまだお前の身体は寝てるけどな。
★:誰だ?
☆:俺か? 俺はタルーム・シロボシ。元はその世界の住人だ。
★:……今は?
☆:死んでる……ぶっちゃけ亡霊みたいなもんだ。
★:恨み言でも言いに来たのか?
☆:いんや、その逆。何としても生き延びろと言いに来た。
☆:クロボシ、アンタは『同枝体理論』って聞いたことあるか?
★:……なんじゃそりゃ?
☆:う~ん……こっちでもかなり異端の理論なんだが、『同じ枝で育った果実には同位体が存在する』とか言うのが主旨でな。
★:ん~……確か『世界は世界樹の果実でなんとかかんとか』って言う世界樹協会のお題目が有ったけど……こっちでも世界樹協会が在るのか?
☆:あるんだよこれが。
☆:話を戻すが、その『同枝体理論』では、別の果実…世界の事だな、には自分の同位体が居て、同じような運命を辿る。と言ってるんだ。
☆:クロボシ、アンタも俺がヤバかった時になんかヤバい事に巻き込まれてなかったか?
★:おお、巻き込まれてたともさ。でも、『管理者』って名乗る存在に救けられて此処に跳ばされた。
☆:多分、それが原因だったんだろうな。
★:何の?
☆:俺とアンタの『入れ替わり』だよ。
☆:こっちの世界で俺は文字通り『消滅』しちまった。
☆:ところがソコにタイミング良くアンタが跳ばされて来たので、世界がアンタと俺を同一存在と『誤認』しちまったんだよ、多分。
★:……世界のばかやろ~
☆:でも、アンタだけじゃない。他にも同様に同位体が存在してたらしくてな。
★:じゃあ……あの『実験』とやらの生存者って……
☆:皆さん余所の世界でそれぞれ絶体絶命だった方々だよ。
★:ほへ? ってなんでシロボシはンなこと知ってんだ?
☆:俺か……俺はな、『消滅』した直後に『観測員』って連中に『拾われた』んだよ、他の方々と共に。
☆:観測員って連中の話では軍の連中のやらかしたあの『実験』で『向こう三軒両隣』の世界がシッチャカメッチャカになったらしくてな、『せっかくの休日だったのに『お前も行け』と駆り出された』ってボヤいてた。
★:……なんか妙に人間臭い連中だな。でも、なんで観測員が来るんだ? 調査員じゃなくて。
☆:被災前後のデータを比較して被災前同様に世界を修復するなら観測員、らしい。ようわからん。
☆:まぁそんなことはどうでも良いんだよ。本題はこれからだ。
★:長っ! 前置き長っ!
☆:だから次回に続く。
★:………
●:いっち、にぃ、さん、しぃ、ごぉ、ろく、しっち、はち。にぃ、にぃ、さん……
○:何をヤってる?
●:準備体操。いっち、にぃ、さん、しぃ……
○:何でまた急に?
●:次回出番ありそうだろ? いっち、にぃ……
○:別に俺らが出演すると決まってないやん。観測員は世界の数ほど居るんやで。
●:ごぉ、ろ……く? (´・ω・`)あれ?
○:今頃気付いたか?
●:………
* * *
※ちなみに『世界樹協会』は果実卵世界に属する世界全てに存在します。マイナーな思想啓蒙団体として。