男勇者はパレードを終える
この小説が評価ポイント付けて貰えてる事にさっき気がつきました
とゆうか60話超えてるくせにこのサイトの使い方をまだ理解してない作者です…もう少し色々見ろよ俺…
Side:姫巫女
パレードの最終日。さっき首都ユビキタスでのパレードが終わった。
これでやっと休めるよ…ベットがフカフカで気持ち良い…
「ふぅーっ…やっと終わった…」
隣では勇人も私と同じように仰向けに倒れこんでる。このベットがキングサイズで良かったよ。3人くらい平気で入れる。
「フレイヤ様、お疲れさまでした」
全く同じことしてたメイドさんは何であんなにいつも通りなんだい。不公平じゃないか…
「勇人様、婚姻もしていない女性とベットを共有するのは殿方としてどうかと思いますが?」
「てかここは俺の部屋だろうがっ!」
「固い事を言うな。私の部屋は他のメイド達が五月蝿いんだよ」
「メイドさん1人に任せりゃいいんじゃ…」
「メイド長の面目を潰す訳にもいきませんから。勇人様の部屋ならメイド達も気にしませんし」
「……何でだ?」
「『勇人様はフレイヤ様のペットだ』とメイド達は認識していますから」
「何でだーっ!?」
「勇人、五月蝿いよ。少しはゆっくり休めないのかい?」
全く、そんな元気があるならメイドさんと稽古でもしてきたらどうだい?
「アンタのせいだよっ!」
最近の勇人は私達に敬語を極力使わなくなっている。私としては話し易いから有り難い。
しかし勇人は行く先々で『街の膿』に遭遇してくれて私とメイドさんの仕事が大分はかどった。その都度、街の娘達を乙女に変えていく姿はもはや乙女ホイホイとしか言えなかったけどね…
今回のパレードは勇人の存在をアピールすると共に、私とメイドさんで『街の膿』を炙り出して、可能なら処分する事だった。
勇人があんなに事件起こさなければ半分も見つけられなかったと思う。代わりに後処理に苦労したよ。後任を選定するのに1日使ったしね…
「てかフレイヤさん、俺はペットじゃないんだけど」
「私は勇人をペットだなんて言ったことはないよ?」
「メイド達が勝手に妄想しているだけですからね♪」
「何でだーっ!」
あ、死んだ。しかしパレード初日のお嬢ちゃん達とのデート以来、偶に何か悩んでるようだけど…まさか本当にロリコンの道に走った訳じゃないよね?そうだとしたら…強く生きるんだよ、勇人……
Side:男勇者
フレイヤさんが俺に優しい眼差しを向けてる…何か勘違いされてそうだ…
最近、ジルくんに言われた言葉が頭から離れない。『貴方の被害者ですよ』…俺に巻き込まれた、俺の、被害者…俺が巻き込んだ?俺が…何か償いをしたい…だけど、多分ジルくんは俺からの償いを求めてない…俺に何かしてもらおうと、思ってない…
「フレイヤ様、勇人様、せめて御召し物だけでもゆったりしたモノに着替えませんか?」
…メイドさんの言う通りだな。着替えよう…
「……せめて着替える時くらい自分の部屋で…」
「却下だよ」
「面倒です。折角あらかじめ勇人様の部屋に服を運んでおいたのですから」
そう言って部屋のタンスのおくから女物の服を出してきた…なんで俺の部屋のタンスにフレイヤさんの服があるんだよっ!
「フレイヤ様と勇人様の部屋は意外と離れておりますから、フレイヤ様の服をいくつか勇人様の部屋に」
「ふふふ、流石、私の専属なだけは有る」
「恐れ入ります」
「いやいやいや、褒めるトコッ?主人としては怒るトコだろっ?」
「何を言ってるんだい?主人のために気を利かせて先回りする。メイドの鏡じゃないか」
「恐縮です」
「俺に一切断りが無い辺りは!?」
「フレイヤ様が勇人様をからかうのに最適かと思いまして」
「ここまで私の趣向を理解してくれるなんて、やっぱりメイドさんは最高だね」
「恐れ入ります」
「俺か?俺が間違ってるのかっ?」
「全く、勇人にはもう少し常識を身に付けて欲しいものだね」
「申し訳ありません。近日中に勇人様用に常識教育教材を製作いたします」
「いや、メイドさんがそこまでする必要は無いよ。この世界に来て2ヶ月近くに成るのに常識を身に付けない勇人のせいさ」
「勿体なきお言葉です」
どうしよう…2人だけの世界に入ってしまった…今のうちに着替えてこよう…
「勇人、どこに行くんだい?」
「トイレで着替えてくる…」
ちっ、見つかったか…
「ここで着替えればいいじゃないか。ここは勇人の部屋だろう?」
「2人がいるから嫌なんだよっ!」
「自意識過剰ですね。たかが勇人様の着替え如き、メイド達に自慢して覗き穴と穴場の時間を格安で教える程度の興味しかありませんよ」
「興味津々な上に商売する気満々じゃねえかっ!!」
「勇人、幾ら自分の部屋だからって五月蝿いよ。隣の迷惑を少しは考えな」
「やはり常識教育教材を作るべきでしょうか?」
「これは…お願いしようかね…」
「俺は2人にこそ必要だと思う…」
この2人もうヤダ…とりあえず満足している内に着替えてこよう…
俺の部屋はトイレと風呂が同じ部屋にある、ホテルみたいな部屋なんだが…
「ふぅ…やっと落ち着ける…」
何で自分の部屋のベットで落ち付けないんだ?とりあえず上着を脱いで…
「フレイヤ様、キツイです」
「メイドさんこそ、もうちょっとそっち行けないのかい?」
「見えなくなってしまいます」
「仕方ないね」
「申し訳ありません」
…おい、変態2人!それでも一国の姫とそのメイドかよっ!これはお仕置きが必要か?
ガチャッ、ガンッ×2
「「痛~っ」」
「2人とも何してんの?」
「いや、なに。メイド達に頼まれてた勇人の着替えの様子を…」
「な・に・してんの?」
「いや、あはは…今日は、この辺で…」
「いやいや、ちょっと話が有るんだ。つきあってよ」
「ほ、ほら、そういうのはメイドさんに…」
「先に帰っちゃったみたいだよ?」
「なっ!置いて行かれたっ?」
「じゃ、2人でゆっくり話そうか?」
コンコンッ
「勇人様、公がお呼びです。一緒に来ていただけますか」
この声は、公の側近メイドの1人か?
「…助かった~」
「今でなければダメか?」
とりあえずフレイヤさんにお仕置きしたい。
「火急、と言う訳でもないでが、お急ぎに成った方がよろしいかと」
仕方ない。
「分かりました」
「それとフレイヤ様にも共に来て下さい。御部屋に来ていますよね?」
バレバレか…
「わかりました、少し待っていて下さい」
とりあえず着替えなおしか……
珍しく男勇者が姫巫女に反撃してます
男勇者的お仕置きってどんなんでしょう?