レイダの記憶
ソロモンの元に、続々と情報が集まり始める。
「だが、まだだな。まだ動くタイミングではない」
さて、マティアス(アヌ)になんと伝えようか……。
***
マティアスは、ベッドの横で寝ている建人の中にいるレイダを見ていた。
内心、あの時のことを思い出してしまっても、彼は大丈夫だろうか……その時が来たら彼は精神を保つことができるだろうか。
思い出す前に、早急に何か手を打っておいた方がいいかもしれない。
でもどうやって??
先に事件の詳細を伝えてみようか?
何を一番伝えなければならない?
真実を知って、崩壊しない方向へ向けたい。
せっかく、やっと見つけ出したんだ。
楽しく、二人で余生を過ごしたい。
そう、数百年前のレイダは、記憶の追体験をしてしまい精神が崩壊してしまい、そのため彼女は自殺してしまったことがある。ほんの少し目を話した隅に、彼女は首を吊って死んでしまっていた。
あの光景!!……見たくない!
そういえば、彼女を失った後の僕は、記憶がなくなっていて、宇宙連合に引き取られていたんだったな。
建人はどこまで思い出したんだろう……。
「ねえ、いつまで僕を見つめているの?」
「ははは〜。永遠に見つめていたいんだよ!!」そう言って抱きついてみたりして、建人の体の温もりを感じた。
「いいけどさ〜」
「今日はどんな記憶を思い出した?教えて?」
「それが、最近は、僕と知らない日本人男性やら、日本人女性と何やら話をしてて、内容がわからない話なのにその場ではスムーズに話しているんだよね!あまりレイダと関係ない夢だったよ!」
「なるほど……。そこの二人は一体何者だったかわかる?」
「本当に分からなくて、グループミーティングで〇〇のプロジェクトを進めるためには?」みたいな感じだったんだよ」
「そっかあ……。関係ないかもしれないね。次回から、仲間の名前が分かったら教えてくれるかい?」
「ああ、分かった。そういった夢でも何かヒントになるんだね。レイダの世界で一緒に仕事してた人たちがその日本人になってるかもしれない……ということもあるね」
「そうなんだよ。記憶するのが難しかったら、顔の雰囲気でもわかるかもしてないしね。起きたら忘れる前に日記につけておいてね、ハニー」
「ハニーって……。まあ……意識しておくよ」そう言って早速携帯電話の中にあるアプリで記録していった。
「それとね、建人君。僕、君のことが日々心配なんだけど、二週間くらいヨーロッパに行くことになってね。一緒に来れるなら来て欲しいのだけど、どうだい?」
「え??急に無理だよ……。今、大口の契約が取れるかの瀬戸際でさ、休んだらクビものだよ」
「そうか……。仕事辞めてもいいんじゃない?僕が死ぬまで養ってあげられるしさあ〜」
「それはそれは……。悪くないね!」
「そうだよ。だからさ、一緒に行こうよ。」
「この上ないお誘いだけど、今の仕事は楽しいし、今僕が抜けたらプロジェクトチームが崩壊してしまうからだめよ」
「そんな、人生の中のほんの点みたいな仕事、いつでもやめていいんだからね!僕は君をおいて行ってしまうからね!」
「点って……そりゃ貴方の人生からしたら、点だろうけど……」
くどい程誘われたけど、今回はついて行かないことになった。
今回の契約を取ったら、辞めてもいいかな……。




