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迷宮動物誌 〜私と魔物たちの楽園暮らし〜  作者: ローラーコースター
第一部 三章 二節 世界を揺るがそう!

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第47話 会合の準備

楽しんでいただけたら幸いです。ブックマークや評価、感想、誤字報告よろしくお願いします。

 『キョウコは<楽園>と地上世界を繋ぐ要人となった。今後、<楽園>の存在が知られれば様々な組織や権力者、国家までもが彼女を狙うことになるだろう。キョウコを<楽園>で保護することはできないか?』

そうアンナさんに言われたので、キョウコちゃんは<楽園>にお引越しすることになった。キョウコちゃんが<楽園>の扉に触れると、やはりスキルが発現した。



[楽園の友達] : 如何なる殺生もできなくなるが、魔物が敵対しなくなり、絶対の防御と状態異常への完全耐性を得る。また、知性ある魔物の言葉が理解できる様になる。



 キョウコちゃんはすぐに<楽園>の暮らしに馴染んだ。世界冒険者協会の業務は暫くの間テレワークにしてもらい、私の自宅から働いている。普段は<楽園>の地下にある宮殿にある客室で暮らしていて、よくアリスちゃんが遊びに行っていた。

 世界冒険者協会での仕事は毎日二時間もあれば終わるものの様で、アンナさんとしては<楽園>との連絡係であることに相当な価値を見出している様だ。余った時間で、キョウコちゃんはシードルの研究所の手伝いをしていた。シードルは整理整頓が苦手で、研究所はいつも資料や書籍が散乱しているので、キョウコちゃんはそれを纏めたり、本棚に戻したりしていた。


 私とアリスちゃんはシャクソン、ムサシ、ヘルメスとラムセスに状況を説明して、会合の準備を進めていた。

 地上世界について私より詳しくなったヘルメスは「儂に策がある。」と言うので、会合の内容や司会を任せることにした。

 万が一に備えて、ラムセスとムサシ率いる鬼たちには警備を頼んだ。これは私も初めて知ったのだが、五階層には沢山の不死者が眠っている様で、彼らにも警備を手伝ってもらうそうだ。

 シャクソンたちサブテラニアンにはその不死者たちの装備の他、客室に飾る工芸品や食器を用意してもらうことにした。

 そこで、一つ問題が生じた。<楽園>には料理人がいないのだ。アンナさんに相談すると、私の家の隣にある豪邸の所有者が偶然にも会合に出席する様で、会合の日に隣の家を借りて調理したものを運ぶそうだ。

 アンナさんが出席者の一覧を送ってきてくれたので、私たちが提供できる資源をアンナさんに知らせると、二日で出席者たちの要求を伝えてくれた。キョウコちゃんがそれらをリストに纏めてくれたので、それを確認してみる。




<大久保アキオ> : 中立。

<吉田タケル> : 1,000万円振込済み。テューレ製の武具を要求。

<秋野アンナ> : 1,000万円振込済み。魔法のタクトを要求。

<小野寺ミカ> : 1,000万円振込済み。迷宮用カメラを要求。

<リン> : ライフハウス・コーポレーションの流通販路を提供。テューレ製の武具を要求。

<シェリー> : 機密情報と自身の<迷宮>への所属を提供。<楽園の秘薬>を要求。

<ワルツ> : 商人ギルドの交易路を提供。スキルの指南書を要求。

<サル・ケルアック> : 1,000万円振込済み。娘の<楽園>での研究員としての待遇を要求。

<アフマド・サルマン> : 1,000万円振込済み。エネルギー資源を要求。

<蛮勇のシグルド> : 無期限での<楽園>警備を提供。魔導書を要求。

<カール・ミュラー> : 中立。



 この取り引きは全てヘルメスとアリスちゃんが確認した上で私たちにも利益があるとのことなので、会合での交渉次第では受け入れるそうだ。

 そしてとうとう土曜日になった。私たちは夕方には世界の重鎮たちが会することとなる客室で最終確認を終えていた。

「緊張するね〜、キョウコちゃん。」

「本当だよ。調べてみたら来る人が皆、凄い人なんだもん。ちょっと会わない間にトモちゃんがこんなことに巻き込まれてるなんて思わなかったよ。」

「シードルは緊張してる?」

「当たり前さ。僕は政府組織に属したくなかったから、なるべく身元が割れない様に学位も取ってないんだ。本来、僕は学会の発表ですら耐えられないだろうね。」

「今日は頑張ろう!」

「「おー!」」

読んでいただきありがとうございます。現在、毎日3〜4話投稿しています。

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