◆きなこが猫になった理由
◆きなこが猫になった理由
’きなこ’のほんとうの名前は、田中美里さんというそうだ。
2年前、職場の人間関係に嫌気がさしていたところ、知り合いに誘われて異世界キャンプ場に来たらしい。
そのキャンプ場に何回か通ううちに、居心地がよくて そこでアルバイトとして働き始めた。
で、耳が生え、尻尾が生えた。 美里さんは、キャンプ場の管理人さんのように、そこで獣化が止まると思っていたらしい。
しかし、その状態で1年が過ぎたころ、朝目が覚めたら完璧な猫になっていたそうだ。
で、管理人さんに相談したら、’始まりの泉’のことを教えてくれたとの事。
でも、そのままの姿でいいなら、このキャンプ場で暮らしてもいいんじゃないと管理人さんに言われ、まぁそれでもいいかと思い現在に至る。
と、こんな風に美里さんはザックリと教えてくれた。
あの日、俺たちの結婚式を見ていた美里さんは、人が住む世界がちょっと懐かしくなって、俺たちのクルマに後先考えずにに飛び乗ったしまったのだという。
で、ここからが問題なのだけれど、美里さんは俺のことがとってもタイプだったようで、どうせなら俺の膝の上で、初にゃんにゃん したいと思ったらしい。
だから、サキさんとの一連のバトルが、そこから始まったのである。
美里さんの年齢は非公開とのことだけれど、流行っていた曲やドラマなどから、俺とほぼ同年代の女性と思われる。
そして、いろいろ話したのだけれど、出雲にある異世界キャンプ場に着いたら、しばらくそこにお世話になるらしい。
まぁ、猫の姿とはいえ、同世代の女性の猫と一緒にいるのは、よろしくないだろう。
ああ見えても、サキさんはとってもヤキモチ焼きなのだ。
それでも偶然飛び乗った美里さんが、もしもいなかったらと考えると、本当に感謝の気持ちでいっぱいになったのであった。




