転生令嬢③この先の立場が危うい件について。
マナーと呼ばれるものを大して学んでいない事に気づいたのがつい先日。それから、今まで顔すら覚えていなかったお母さまにべったりとくっつき、日々淑女目指して頭のてっぺんからつま先まで気合い入れて生活していたら、いつのまにか弟が生まれていた。
母親の妊娠に全く気づいていなかった娘、アナベラ5歳。
周りからは「あーやっぱ子供って敏いのねえ」的な生暖かい目で見られていたことを知った冬の日のことである。
いや本当に気づいていなかったんだ…
だってお母さまとだだっ広い屋敷内であんまり会うことなかったから悪阻きてたのも知らなくて…
ただ目指すべきはやっぱり長年貴族社会で淑女をやってこられたお母さまかなと思って…
そんなことをベッドの中でグダグダと言い訳していたら、生まれた子供に母親を取られたと思って拗ねていると取られたらしく、やはり生暖かい目で見られた。
違う!違うんだノーラ!誤解よ!誤解なの!
お母さまが悪阻で苦しんでること知ってたらなにか手伝えたことあったかもって思って!
ドレスがまたお腹が大きくても目立たないようなデザインだったのも悪いと思うの!
まあそんな使用人からの生暖かい視線はさておいて。
生まれた子供はしばらく会わせてもらえなかったけれど、お母さまのご機嫌伺いが許された時に会わせてもらったらこれがまたまあ可愛いのなんのって!
しかも男の子ですか!
そりゃみんな騒ぐわ!嫡男だもんね!
…え、ちょっとまって嫡男?
ってことは、私ちょっと立場危うくない?
「ねえ、ノーラ。」
「はいお嬢様、なんですか。」
「私、この子の姉になったのよね?この国の跡取りの決め方って、男児が優先だったわよね?」
「そうでございますね、流石ですわアン様賢くていらっしゃる。お勉強した内容はきちんと覚えてらっしゃいますね。」
「私、もっとお勉強したいのだけれど、ちゃんと教えてもらえるかしら。」
例えばこの国のこととか、外つ国のこととか。それ以外にも知りたいことたくさんあるのだけれど。
なにより、今は家庭教師がついているからいいけれど、弟が3歳をこえたらどうなるだろう。今までのように教えてもらえず、放り投げられる可能性だってある。
だって女の子は政略結婚に使えればいい。別段、頭は必要とされていないのだから。ある程度の知識と機転さえ利けばどうとでもなる。
だけど、過ぎる知識はどうだろう。
いや、私の考え過ぎかもしれない。ここは、この世界はそんなに女性を「子を生むための道具」とは見ないのかもしれない。
「アン様のお望みどおりに。」
返ってきた曖昧な答えは、私の不安を消してくれない。
「私はどうすればいいかしら。でも、まだ知りたいことはたくさんあるの。諦めたくないわ。やってみたいことだっていっぱいあるのよ。私もこの家に生まれたのだから、私に良くしてくれるノーラやみんなを守れるだけの知識くらいつけたい。なにより、弟を守ってあげたい。」
それくらいはいいじゃないか。
それくらいは許してよ。
女の身空じゃ持てる武器は少ない。
今から磨かないと。
協力、してくれるわよね?
私をこんなところへ引っ張りこんだ、すべての元凶さん。
きちんと最後までプロットはあるのだが私がしんどくなってやめた。
n番煎じすぎて書くのが面白くなくなったのでボツ。




