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ハーロ皆さん、俺ぴーちゃんでーす  作者: クイズの破格者
序章
4/4

第四話

数メートル前に行ってリードを取ったジョンの後ろに私が右脚を引きずってついていった。

 頭の後ろしか見れないけど、私はジョンと一緒に転移バグがある一箇所に行く途中、なんだかジョンの口角が上がった気がする。


 あれは変な妄想をしてる時にだけ男がする顔。さあー、行ってちょうだい。私の膝枕という餌に引っかかりなさい。これでデスゲームをなんの努力もせずにクリアできる。よく見てね、このオウム野郎、あんたのデスゲームとやらをただの冗談にしてやる。


 暫くこんな状態が続いて、10分が経った。


「やっとついたよ、嬢さん。足元は気をつけろよ。ほら、見て。」とジョンが首を左側に捻って私にきっぱりと言つつ、下を見るように促した。


「オッケー、本当にありがとうね、ジョンさん」

 と答えつつ、自分の頭を俯き、言われた通りにすると、その床の石の裂け目から禍々しいオーラが溢れ出している。毒気なものだと思い、一歩後ずさった。


 遠くから覗くと、こんな割れた鏡のような次元の裂け目から無限の宇宙を見てるかのような感じだと思った。


「大丈夫だよ、嬢さん。その闇霧《やみきり》はあなたになんの悪効果もないはず、ただ挑戦者を一時的に麻痺し転移バグに入り込んで無作為に迷宮内に転移するだけ。」とジョンが私を宥めようとしたが、逆に『ヤバい、もしかして、私が挑戦者だと気づいてないだとは』と思って寧ろ、逆効果だった。


「それは挑戦者に何の得があるのか?」と緊張した私がジョンに聞いて、彼からの答えを待っていた。


「んん、嬢ちゃん、俺からすれば転移バグは博打

 だと思いますね。運が良ければ、挑戦者が超危険な罠に放り込まれるけど、運が悪ければの話は困りますよね。」


「運が悪ければどうなるの?」と聞いた途端、


「それは言うまでもない。その挑戦者が直接迷宮の出口寸前に飛ばされるよ。それで挑戦者の人格、正義、理念などの主張の平等な試練にはならないよな。それこそが迷宮の本来の目的だからな。」と長く、まるでその迷宮の理念を本当に信じてるかのように切実に答えた。変態野郎じゃなかったら、『割と偉いな、コイツ』と思わせるかもしれない。今気づけば、ジョンの運の良し悪しの感覚が逆だと思うけど。


「さあな、バグを修正しないといけないから、こっから引いてくんない?」


 どうしよう、なんでこんな大事な時にだけ事故るのよ? と思って、最初は念願の脱出計画は挫かれたと思ったが、よく考えて見ればその霧は転移バグに私の体を誘導するよね。じゃあ、怯まずに行ったら、寧ろ私の利益になるよね。


 よーし!やってみるか。


 けど、あんな仕事熱心なジョンさんに残念だね。せめて優しく接しなければ恩は返しきれないと思って、ジョンさんに近づいて、自分の手をジョンさんの肩に乗せた。そして、頭を振り向かそうとしたジョンが『なんかあった?』と言わんばかりな表情を微かに見た時、私の左手が肩に食い込むように亜人さんを壁際に押し全力を左脚に集める。


 地面を左脚で押した直前、

「後で膝枕するから、ごめんね」と謝罪を呟いて、決心した自分は闇霧へ前のめりに強く跳んだ。闇霧に呑みこまれていくのを感じる。


「くそおおおおおおぉぉぉ」という叫び声の発声主と徐々に離れていく。


 ◯


 はっきりと見える、その次元の裂け目の向こう側。美しい。まるで宇宙の始まりがここだとでもいう様な感じだった。


「えー」と微かな感激を表そうとしたが、口が動けない。右手を握ろうとした時に手が動けない。


 あああ、私の身体が動けねぇ。これが正に麻痺状態だな。闇霧についてはジョンさんが正しかったよな。『私の運にかけるしかないっか』と思った瞬間に光速で飛ばされたような感覚になって目眩した。


 ◯


「くそおおおおおおぉぉぉ、俺の膝枕があぁ」と叫んだ俺には落胆で項垂れた。だって、仕方ねぇよな。転移バグを直し忘れて、それに挑戦者を逃がして、それに可愛い女の子の膝枕すら体験できなかった。クビになるのがオチだな。これ最悪… まあ、膝枕の事は仕方ないっか。どうせ俺は非モテ親父だから仕方ないな。


「しかしな、あんな可愛い子が挑戦者なんて…余程なことでもしたのか?それともあの鳥の仕業なのか?全く。せっかく自分の男らしいところを見せたかったのにな。」と虚空に呟いた後、自分の将来設計と就職活動を必死に考え始めた。これからは嫌な予感しかしない。


 ◯


 ヤバい。


 意識が朦朧した。


 徐々に我に返った時に硬い、硬い床に横たわってた様だった。身体を起こして立った後、自分の目の前を見回ってた。


「これはなんなのかこれ?観客席多いな」と呟いて、上空の菖蒲色《しょうぶいろ》の観客席を訝しげに様子を伺った。その観客席は合計二層があり、勾配のある階段はもちろん各層を行き来できるように繋いでいる。


下を見ようとしたら、灰色で硬い地面があった。後ろに振り向くと地面に終わりがあった。断崖のように。落ちたら、青空のような空間に落ちるのだろう。いや、あれは青空そのものだ。


よく見ると、今立っている地面は石板だった。


「まさか、浮いている?」と呟いた後に、


「そうですね、挑戦者さん。浮いているよ。これは《《浮遊闘技場》》だからな。」とあるモノマネ芸人のような金切り声が聞こえた。


「浮遊闘技場だと!」と無意識に感嘆を表し、一瞬で頭を空に向けた後、そこにあった。とあるオウムが空中で飛んでる。


迷宮主《ぴーちゃん》だった。


第4話を読んでくれて有難う御座います。


感想があればどうかコメント欄で言ってください。俺はワクワクしますよ。小説を書くのが楽しいなぁ。これが作家の先輩達が味わう幸福感ですか?それなら、一緒味わいたいな、この気分。この作品がバズらなくてもいい、ただそのワクワク感さえあれば書き続ける。


まあ、次の二、三週間ぐらいは忙しくなるので話の長さ短めにする予定です。時間があれば今まで通りの長さにしますが、これはどうかご了承して下さい。


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