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ルビーの魔法にかけられて。

「う~ん」


 アルケがそんな声を上げて、起き上がる。

 

「よう、あはよう。」


 俺が挨拶あいさつすると。


「う、うん……。」


 バツの悪そうな顔をする。


 それも、そのはずだろう、なぜならアルケを操る魔法の解除により、アルケには今までの全て、自身が人ではないこと、殺戮さつりく兵器の量産りょうさん中核ちゅうかくであること、俺と戦ったこと、その閉ざされた記憶のすべてが解放かいほうされてしまったのだから。


「軍に連絡しておいたが、到着とうちゃくまでに、少し時間が掛かるだろう。」


 俺は、そう言いながら気絶したスナリャト=モシャーを拘束こうそくし、その上に座る。


 …………。


 沈黙ちんもくの時間が流れる。


「ねぇ、ロクショウはボクのことなんとも思わないですか?」


 沈黙ちんもくやぶるようにアルケが口を開いた。


「なんともって?」


 アルケの質問に対して俺はあえて質問で返した。


「だって、ボクは人形なんです、偽物にせものの体と作られた心、こんな存在……!」


「そんなことはないさ。」


 アルケの自虐的じぎゃくてきな発言に俺は、自分なりのやさいい声で静止する。


「でも!」


「お前は、本物だ俺が認める。」


 俺はあえてアルケに喋らせない。


「それに、こんな危ないものを……!」


「悪いのはアルケじゃない、こいつだ。」


 俺は自分が腰をかけている存在、モシャーを指差ゆびさ


「ロクショウのこともきずつけて……。」


「俺も傷つけた、だからお相子あいこだ。」


 俺がそう、言い続けても、アルケは


「でも……!」


 泣きそうな子をする。


 ああ、ヤダな、泣きそうな顔は見たくないな……。


「アルケ、お前は以外いがい誰もきずつけてはいない、そして俺は許した、だから気にするな。」


「でも……!」


 また、同じ顔で同じ事を言う。


「そうやって、自分が偽物だと思って動揺どうようするのも、誰かを傷つけたことに泣けるのも、ぜんぶアルケが人だからできるんだ。」


 俺は、さらに続けて


「それに、アルケは何一つ悪くない、それは俺が命をかけて保証する。」


 そう言い切った。


「なんで、ボクなんかのために……。」


 そう、言うそで俺は


「君のルビーのひとみの魔法にかけられてしまったんだよ。」


 アルケは最初は分かんなさそうだったが、しばらく立つと意味がわかったようにうなずいた












 しばらく立つと軍が来た。


 アルケはどこかの施設しせつに行くらしいでも、きっと戻ってくる。


 そんな事を思っていた。








 

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