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違和感はふとしたキッカケに

俺は、体力をつけるために、なんとなく始めたジョギングの途中、あ〜もう疲れたやめたい、なんて考えていると、アルケを見かけたので俺は、休憩(きゅうけい)がてらに


「ようアルケ、なにやっているんだ。」


 そう声をかけると。


「お散歩です。」


そう返してきた。


「へ〜、健康的(けんこうてき)でいいじゃん。」


感心(かんしん)したように俺が答えると。


「ロクショウの方が走って、健康的でいいです。」


もう、やめたいな〜。なんて考えていた俺は


「いや、いきなり走るのはきついから歩くことにするよ。」


言い訳をするように、言葉を放(はな)った。


「無理は禁物(きんもつ)です。」


無表情(むひょうじょう)だが、気遣(きづか)うように言ってくれた。


「ああ、そうだな。」


頷(うなづ)きながらに俺は言う。


うん、なんか違和感(いわかん)を感じる。


何かは、わからないがアルケから違和感(いわかん)を感じる。


そういえば、アルケには苗字(みょうじ)がない、同じく苗字がないアトロナーヘ先生も苗字(みょうじ)がなかった。


 報蟲(アンチュイシオン)では人の魂(ソウル)だがアトロナーヘ先生の前例(ぜんれい)もあるため、より詳(くわ)しく見るために、俺は、失礼(しつれい)だな、と思いつつ啓蟲瞳(ユヤントン)でアルケを見た。


啓蟲瞳(ユヤントン)とはマナを感じる魔法である報蟲(アンチュイシオン)の進化形(しんかけい)でマナをより深く正確に知ることができる魔法なのだ、ちなみに自分では俺が世界最高精度(せかいさいこうせいど)だと思っている。


するとアルケには魂(ソウル)が無くかわりに魔貯石(リソウス)と霊獲恵豊(マワレドハデヤ)の魔法があった。


「…………っ!!」


 俺は、驚愕(きょうがく)のあまり声も出なかった。


 今の技術(ぎじゅつ)の段階(だんかい)では魂(ソウル)を人工的(じんこうてき)

に生み出すことはできない、自分で動く物を作るときは、魔貯石(リソウス)と霊獲恵豊(マワレドハデヤ)で代用(だいよう)することが多いしかし、立って人と普通(ふつう)に会話を交(かわ)わすほどの精巧(せいこう)な精神(マインド)は制作(せいさく)できない。


 どういうことだ。


 俺が、いろいろ考えていると。


「何、見てるです。」


 とアルケは無感情な顔でそう言ってきた。


「あ、ああ~~あ、まあまあ、そのその、え~っと。」


 いきなりのことで俺は、何も言い出せなくなってしまった。


「他人の魔力(グロウリ)を見るのは、あまり良くないです。」


 窘(たしな)めるように言ので


「いや~!すまん!なんでも許(ゆる)して。」


 と両手を合(あ)わせながら謝罪(しゃざい)すると。


「じゃあ、二つのことをしたら許すです。」


 と言ってきたので


「ああ、なんでも言ってくれ!」


 と返す


「まず、一つは、なにか秘密(ひみつ)を教えて欲しいです。」


 あいかわらずの無表情でなかなかなことを言いてくる。


「秘密、う~ん。」


 俺が腕を組みながら頭をひねっていると。


「くだらない、秘密でもいいです。」

  

 と無表情だがなんだか笑っているような感じで言ってくる。


「あ、そうだ!実は俺、不老不死なんだ。」


 と答えると


「なんとなくそんな気はしていたです。」


 あっさりと言った。


「なんか、そんなあっさりだと秘密(ひみつ)を言った気にならないな~。」


 なんだか釈然(しゃくぜん)としない様子で俺が言う


「じゅうぶんです。」


 と言ってくれるが、やはり俺の気がすまないので。


「いやでも、もう一個教えてるよ。」


 そう言うと


「じゃあ、せっかくだから聞きたいです。」


 アルケは興味津々(きょうみしんしん)な様子で聞いてくる。


「実は俺、不死だけど誰かが手に持った状態の銀で心臓(しんぞう)の部分を貫(つらぬ)かれると死んじゃうんだよね~。」


 軽めの口調(くちょう)でそう言ってみると。


「それは、重過ぎです。」


 と答えた


「うん、ま、そうかな、で?二つ目は?」


 いつまでも尾(お)を引(ひ)きたい話ではないので早速(さっそく)二つ目のお願(ねが)いをきいてみた。


「なんかすごい秘密(ひみつ)をきいたのに、いいんですか?」


 ろ聞いてくるので俺は 


「俺が勝手に言いたことだし気にしなくていいよ。」


 アルケがよけいな気遣(きづか)いをさせたくないのでそんな事を言うと


「じゃあお言葉に甘えて二つ目に、今度(こんど)、エノクナでなにか奢ってもらうです。」


 エノクナとはお高い喫茶店(きっさてん)のことである。


「ああ、わかった。」


 痛い出費(しゅっぴ)ではあるがこれで許(ゆる)してもらえるなら御(おん)の字だな。


 そう思いつつ


「なあ、お前ってすごい存在(そんざい)なんだな」


 と言うと

 

「何、言ってるです?」


 不思議そうに首をかしげんながらそう言った。


 どうやら、自分が人間ではないことに気づいていないようだ。


 本格的(はんかくてき)に怪(あや)しいな。


 俺はそう思い独自(どくじ)に調(しら)べてみることにした。


 


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