1―8 その後
俺がオーガ変種を倒し、ヴェイン達のところに戻るとオーガの数は一匹だけになっていた。
「これで、終わりだぁぁぁぁッ!」
ベゴッ!バキバキ!ブッシャァァァァァァァァァ!!!
一言で言えばグロい光景が目に映った。
俺がその光景に唖然としていると……。
「おう!戻って来たか思ったより早いな。」
ヴェインが笑いながら話しかけてくる。
だが、ヴェインは返り血をモロに浴びているためとても血生臭い。
よって、俺はまずヴェインに付いた返り血を流す事にした。
「ウォーター・フォール」
「なっ!?ちょっ……へぶッ!」
バシャァァァァァァ!
水がヴェインの頭上から滝のように流れ落ちる。
「………………………………………………………………」
沈黙しプルプルと震えるヴェイン。
「ふぅ……これで血は落ちたな。ヴェインお疲れ」
俺がそう言うとヴェインが静に言った。
「なあ……レイオット……まずは、お疲れの前に言うことがあると思うんだが」
「?…………ああ、血生臭いから流さしてもらうよ」
「だよなぁ………普通は最初に本人に言うべきだよなぁ……」
「ん、確かにそうだけど……ヴェインだから問題ないと思ってな」
「えっ!?そんな理由!!!マジかよ……」
片手を顔に当て天を仰ぐヴェイン。
「なぁ……ヴェイン。愚痴は私が聞いて上げるから元気だして」
クラリッサがヴェインを慰める。
そんな光景を見ていたアルティナはぼそりと言う。
「こんな、終わりでいいの?」
そうぼそりと言ったアルティナの言葉に誰も答えを返せないのであった。
それからある程度時間が経ち街では魔物の群れ討伐成功の宴が開催された。
今回の出来事で死亡した兵士への別れを含めてだが。
宴の様子を見るとヴェインはクラリッサと一緒に街の最高権力者と話ながら飲んでいる。
その光景をメモに書き込んでいる初老の執事と眺めるメイド達。どうやらヴェインとクラリッサの預かり知らぬ所で何かが起こっているようだ。
ギルドマスターと一緒に魔物の群れ討伐に参加したギルドの冒険者は他のギルドの冒険者や街の子供達に己の武勇伝を話、盛り上がっている。
そんな中、俺とアルティナはせっせと食事に勤しんでいる。
何故こうなっているのかと言うと……。
ただ単に俺がただでメシが食べられるから食えるだけ食っとけとアルティナをけしかけたからである。
いや〜だってねぇ…………俺とアルティナはヴェインによって魔物の群れ討伐に参加させられたんだし、それに特に話す相手がいる訳じゃないしね。
ああ……特に話す相手がいないって自分で言ってて悲しくなってきた…………。
「どうしたの?」
片手にサラダを盛った皿を持ったアルティナが話し掛けてきた。
「ちょっと……考え事があってね」
俺はアルティナに答えた後、皿を片手に肉を取りに行く。
うん……気分を変えるために食べよう!それしかない……ぶっちゃけ酒でもいいんだけどさ二日酔いは勘弁なんだよね。
肉を皿に盛りアルティナの所に戻る。
「あ!おかえり〜〜ヒック!」
するとアルティナが酔っていた。
・・・・・俺が肉を取りに行っている間に何があった!?
てか、誰だ!?アルティナに酒飲ませた奴は!
俺がアルティナに酒を飲ませた奴を探し周囲を見渡しているとアルティナが言った。
「レイオットはこのあとどうするの?」
「どうするって?」
「だから〜おっと……」
「……っと。危なっ」
アルティナが話し出そうとした時にふらつき俺に寄っ掛かった。
そしてアルティナは俺に寄っ掛かったまま話し出す。
「だから〜私はレイオットがこれからまた旅に出るのかそれとも此処に残るか訊いてるの」
「それなら、決まってる。もうしばらくは此処にいるよ」
「そっか……スゥ…スゥ」
俺の答えにアルティナそれだけ答えると寝てしまった。
酒も飲んでたし、魔物の群れ討伐に参加(戦闘はしてない)してたからしょうがないか……。
じゃあ家に帰りますか……まぁ実際には俺のじゃなくアルティナの家にだが……。
そして俺はアルティナを抱き抱えると街の門に向かって歩き出す。
宴はまだまだ終わる様子はなく、むしろ盛り上がっている。
その光景を背に俺は街の門に向かって進む。
こうして、俺は人知れず家に戻ったのだ。
翌日、アルティナが二日酔いになったのは言うまでもない。
そして俺はその一日アルティナの看病をしていたのであった。




