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プロローグ(序文)

 種子島の最南端に奇妙な店が在る。

種子島と言えば鉄砲伝来の日本ルネッサンスの発祥の島である。

店の近くには宇宙ロケットの発射基地(JAXA)が在る。

現在は日本からの宇宙に一番近い島に成る。

こんな島の外れに、こんな店がぽっんと出店して何を販売しているのだろう。

夜、不気味に照らし出されるサインボードには、


 『ブレイン・ショップ(脳を売る店)』


と書いて有る。

この店はなんと、『生物の脳を陳列販売』しているのである。

こんな所に出店して脳など売れるのだろうか。

ところが、・・・どこで噂を聞きつけたか繁盛しているのである。

店主の名前は『神耶至高カミヤ・シコウ』と云い、福禄寿(七福神)の様な「長い頭」の男である。

身なりは白衣を着て、いつも『黒いアイパッチ』をしている。


神耶氏の由来は700万年前に、地球にやって来た「U.3星のカミヤ人」だそうだ。

確かに地球は800万年前から500万年前の間の300万年は空白の時代ミッシング・リンクで猿人からの進化の形跡(化石)が発見されていない(途切れている)。

したがって、700万年前に地球にやって来たと言うのもまんざら嘘でも無い様に聞こえる。


神耶氏は客が来店すると、


 「私は、あなた方サピエンスの父(神・純血種)である」


と自己を神と演じて脳を販売している。


店には、異星から所持して来たと謂う『神書』も販売している。

中身は数百万回再編した『ピパラス神書』と言うモノだそうだ。

しかし『書』を開くと、点と線だけのモールス信号の様な文字で、何が書いて有るのか私達(地球人)には皆目、理解不能である。

俗人からすると、まるで『宗教団体の詐欺商法』の様に見えるが・・・。


 この店の由来は神耶氏は当初、日本橋の小網町は小網神社の近くに店を出したそうだ。

なぜ小網神社の近くに出店したかと言うと、この神社の御神体(七福神の福禄寿)が神耶氏の容姿に瓜二つだったからだそうだ。

元来、七福神と謂うは人間の欲を戒める異星人の化身として地球に送られて来た(七福神の乗った船は宇宙船である)が、いつの間にか利益や芸術、欲の化身として真逆の神に祀られる様に成った。

だから、この場に来る参拝者は長生きや、家内安全、商売繁盛、一攫千金を願う人間ばかりで『脳』などに興味を持つ客などは一人も居なかった。

仕方がなく店を、この宇宙に一番近い島(種子島)に移したらしい。


 実は神耶氏の長いハゲ頭の中には『脳が2個』入っている。

通常は『2-1の脳』を使って世間を観察しているそうだ。

片目にアイパッチを付けているのはそのせいらしい。

この2個の脳は定期的に交互にバージョンアップしていると言う。

この神耶氏は、日本語を流暢に話し言葉の端端ハシハシにカミヤ語の残りが混じっている。

ソレがまた人間の脳を売るにはもってこいの雰囲気なのである。

営業も地球人の心を良く掴み、中々の商売上手である。

客は主に九州大学の医学部の学生や鹿児島大学医学部の学生が良いお客様だと言う。

たまに京都大学、東京大学、群馬大学医学部附属病院や千葉大学の附属病院の脳外科教授も説明を聞ききに来て、クレジットで脳を買って行く。

店内には標本瓶に入れられたアルコール漬の、あらゆる生物のれたての『空っぽの脳』が展示してある。

人間の脳の仕入れ先は主にウクライナや中東からだそうだ。

時々、アフリカの内戦地域からも送ってくるらしい。

また、この神耶氏には連れ合い(妻・神耶麗人)が居り、弁財天の様な超美人で店の一画イッカクで『自我(心)の相談や小動物、昆虫、微生物の脳の販売』を担当している。

この妻(麗人)についてはノチページで紹介する。


 その日、神耶氏は鹿児島駅前のバスターミナルでチラシを配った。

                               つづく

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