表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神への祈りは0と1とで出来ている-追放悪役令嬢は修道院から世界を書き換える-  作者: さいべり屋
5: ′ 世界′

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/33

████


「あああああああああああああ!」


焦燥感が咆哮と共に口から飛び出した。


 タッチしても駄目。

 書き込んでも駄目。

 破っても駄目。


何もできない。こうしている間にも、誰かが、’ 何か ’ が、Y(はい)を選択してしまうかもしれないのに。


──そのとき、はたと気が付いた。


「タッチしても駄目、書き込んでも駄目……?」


もう一度、羊皮紙にペンで ' N ' と書き直した。


Error: Unknown command ' N ’ .


「……やっぱりそうだわ。エラーが出たってことは……入力は通ってる」


Unknown command が返るということは、解析(パース)はされているってこと。


なら、システムに定義されたコマンドを投げれば、実行されるはず。


そして、この世界が受け取るコマンドと言えば…… ' 祈り ' だ。


全ての文字を見つけ出せているわけではないが、わたしは既にそいつの尻尾を掴んでいる。


わたしは自室に走り、 ' 輝きの祈り ' を解析した時に作った、自作の50音表を引っ張り出して駆け戻った。


手探りでUTF-8コードと対比させたものだ。それを見ながら、プロンプトの横の余白に書き込んだ。


11100011 10000010 10101000

11100011 10000001 10101100

11111111


インクで書いた2進数(バイナリ)が、ぷるん、と震えた。


>Add new targets? (Y/N)

エぬ

debug: raw_input="エぬ"

debug: normalized="N" (alias: エぬ)

Operation(処理はキャンセル) cancelled(されました).


一気にログが現れ、ちか ちか と明滅して……消えた。


「……通った」


急いで次のプロンプトにも同じ2進数(バイナリ)を書き込む。


> Reset the GAME? (Y/N)

エぬ

debug: raw_input="エぬ"

debug: normalized="N" (alias: エぬ)

Operation(処理はキャンセル) cancelled(されました).



選択肢が消え、代わりに新たな文字が浮かび上がった。


>"|Please enter a command."_

               ^

わたしの応答(エぬ)は有効な応答として処理され、セッションは通常のコマンド待機状態へ遷移したようだ。


インターフェイスは ' 祈りの間 ' ではなく、' 祈りの書 ' ()()()()で、音声入力(祈りの呪文)だけでなく、直接入力も可能だったということか。


そんなこと、聖書に直書きする罰当たりでもいなければ気が付かれるはずもない。。


「あーあ……結局また、2進数(バイナリ)なのね」


わたしは悪魔の(Devil's)(Alter)(native)をはねのけ、自由なコマンドを入力することができる。


わたしは神に届く言語(UTF-8)を知っている。


コマンドは自由入力になり、すべてはこちらに委ねられている。


ならやればいい。書けばいい。途方もない作業になるだろうが、プログラマ(わたし)という生き物はもとより、トライ&エラーと一蓮托生なのだ。


底辺プログラマのど根性、見せてやろうじゃないか。



「──この世界、書き換えてやる」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ