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神への祈りは0と1とで出来ている-追放悪役令嬢は修道院から世界を書き換える-  作者: さいべり屋
4: ′ 井戸 ′

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「井戸汲みをしたくない」


わたしは悩んでいた。


「エルスティーヌ様、でしたら私がやりましょうか」


アンヌが肩代わりしてくれようとしたけど、そういうことじゃない。


「そうじゃないのよ。力がなくても水が汲める装置が欲しいの。言うなればポンプ! 押したら水が出るようにしたいのよ」


「押したら、向こうに行ってしまうではありませんか」


アンヌにはぴんと来ないらしい。


修道院にある井戸はひとつ。車に渡したロープに桶を取り付けて引っ張るタイプだ。水の入った桶は重く、ロープは手に食い込む。


「ピストンを引くと、空いたシリンダーに水が流れ込んでくるでしょ。それから押すことで、逃げ場を失った水が押し出されるのよ。こちらの作った逃げ道に水を追い込んでいく感じかな」


機構はぼんやりと頭に浮かぶが、なにから始めたらいいのかわからない。


材料は何? 自分にも加工できて、水に入れても傷まない素材は?


どうやって加工する? 自慢じゃないが手先にはあんまり自信がない。


「ああ、技術のない己が口惜しい!」


「それでしたら、技師に相談してみては」


わたしが反故紙を前に呻いていると、アンヌが教えてくれた。石鹸と救済パンの功績で、わたしは多少奇矯なふるまいをしてもシスターたちから目こぼしされている。


「村外れにいるタクトという男はどうでしょう。偏屈であまり人づきあいをしないそうですが、元は王都から来た腕のある技師だそうですよ」


なるほど、自作が難しい場合はプロを頼るのは賢明な判断だ。異世界でポンプの機構を説明できる気はしないが、アンヌの顔を立てるためにもわたしはその男を訪れることにした。


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