私がお姉ちゃん!?
この作品のことは、『あおきゅん』とお呼びくださいませ!
「青春」と「(弟が)可愛すぎる」を掛け合わせたものでございます!
ブックマーク、レビュー、感想などなど、いただけるととても嬉しいです!よろしくお願いします!!
「学校では、同級生のフリしててね♡僕らがイケナイ関係だって思われたくないし、それはお姉ちゃんもでしょ?そうしてくれれば、イイ事してあげるからさ♡」
「琥珀ちゃん、そろそろ上がってねー!」
私、白妙琥珀は3年は正社員として働いているお弁当屋の店主のおばちゃんにそう言われ、「お疲れ様でしたー!」と言い、店を後にする。
時刻は夕方6時。スーパーに寄って夕飯の材料を買いに行く。
歩きながら、少し私の話をしようと思う。
私は今、普通の人とは違う人生を生きている。
中三の卒業式の後、私は新しく始まる新生活に心を踊らせていた。
夢を見すぎたせいなのだろうか、私は飲酒運転のトラックにはねられ、2年間も意識を失っていた。
その間に高校入学の取り消し手続きも母が行ったらしい。
母は娘がいない生活を一人で2年も生きたのだ。
その母の絶望を想像すると、本当に胸が痛くなる。
ちなみに私に父親はいない。死別したらしいのだ。
私が意識を取り戻した時、目を開けるとそこには涙を浮かべ、私の手を握る母がいた。
「琥珀...!良かった...っ!きっと、お父さんが助けてくれたのね!!もう二度と意識を取り戻さないかと...っ!本当に良かった...っ!!」
あの光景、私は一生忘れないだろう。
その後1年間リハビリをし、家に戻った時は既に18歳だった。
高校も行かず、これまで頑張ってくれた母を助けるためにも、中卒でお弁当屋の正社員になった。
ちなみに母、白妙園恵は、バリキャリでめちゃくちゃ高収入で気配り上手美人。
会社でも重宝されているらしい。
さ、私の話はここまで!スーパーに着いたからね!
ー翌日昼ー
「いらっしゃいませー、ハンバーグ弁当、いかがですかー?試食もありますよー。」
私は店頭に立ち、仕事をしていた。
すると目の前に、可愛い制服を着た女子高生2人、それにその子達と並んで歩く男子高校生達、それを見て私は
「いいなぁ。」
と口に出す。
私の人生って、なんなんだろ?
夢を見たから事故にあったのか?
それとも何も理由がないのに事故にあったのか?
そもそも何で高校行きたかったんだっけ...?
あぁ、そうそう、ただたんに『楽しそう』だったからだ。
私は、本当にこのままここで働き続けるしかないのだろうか?
高卒資格を取れれば、もっと仕事ができるかもしれない。
いや今の仕事に不満はないけどね。
でも、私には...何もない。
だったら...、「高校、行きたいなぁ。」
...うん、行こう、とりあえず、受験してみよう、それでだめだったら、別の道があるはず。
私の人生は、ひとつじゃないはずだ。
「店長、」
「どうしたの?琥珀ちゃん?」
「私、ここ、やめます。」
「え、いきなりどうしたんだい!?」
「何か嫌なことでもあった!?」
「私、自分の人生、このままじゃだめだと思うんです、だから、高校生になります。突然でごめんなさい
。でも私、決めたので、死ぬ時に今までの人生に後悔しないようにするって。」
「本気...かい?」
「もちろん」
「わかったよ。なら好きにしな。諸々手続きはしとくから。たまには遊びにおいで。」
「はい!」
「琥珀ちゃん、頑張って!」
「...っ!はいっ!今まで、お世話になりました!」
そう言い、私はお弁当屋を後にする。
「お母さんに話さなきゃ。」
「そんなの別にいいわよ?」
「え?そんな簡単に言っちゃっていいの?」
母に話すと、秒で許可を貰えた。
話したことは、弁当屋をやめたこと、高校に行きたいということ、そして、学費は自分で払う、ということだ。
「あなたの人生の決定権は、あなたにしかないの。私に止める権利もないわ。それに、あなた中学の頃、憧れてたもんね、高校生に。」
「うん。」
「あなたのやりたいようにやりなさい。」
「ありがとう、お母さん...。」
今は10月、受験は2月、必死に勉強すれば、なんとかなるかもしれない。
「頑張ろう!」
私は気合いを入れて勉強を始めた。
ー翌年4月、高校入学式ー
あれから猛勉強した私は無事に志望校に合格。
22歳になった私は高校生になった。
「なんか、私コスプレ感すごいな...。」
周りの子達は5つ以上も歳が離れた子達。
みんなキラキラ輝いていて、
「私、すごいところに来たんだなぁ。」
式の後のホームルームで、みんな自己紹介をする。
「嘉祥琥糖、よろ〜」
彼女は見た目は派手だけど、親しみやすそうだ。
「白妙琥珀です、よろしくお願いします。」
恥ずかしすぎてこれしか言えなかった。
すると
「白妙若、よろしくね。」
同じ苗字の男子が後に続いた。
口ピと舌ピをしていた。
しかも珍しい綺麗な白髪だった。
ま、そんなこともあるか!!
「鳴海霰。よろしく。」
彼女はとても淡々と挨拶をしていた。(ちなみに眼鏡っ娘)
「豊作蜜!俺のモットーは『人生楽しんだ者勝ち!』よろしく!」
元気な男の子だなぁ。(彼もメガネをしてる)
「望月朔でーす!!!クラスメイト全員と友達になるのが目標!みんなー、よろしくなー!」
声がでかい男の子だ、友達になれるかな?(背が高い)
ホームルーム後はすぐ解散だった。
だが望月くんが「みんなでカラオケ行こーぜ!」
そう言うとみんな賛成したし、私も乗り気だった。
「僕はやめとくね。」
そんな空気を冷えさせたのが同じ苗字の白妙若くんだった。
「そっか、ま、無理強いはしねーよ!また誘うな!」
「うん、ありがとう。」
彼はニコッと笑い教室を後にする。
「じゃ、行こーぜ!」
ーカラオケボックスにてー
みんな盛り上がって歌っていて、雰囲気も良くなっていて、ラ〇ン交換してる子たちもいた。
そんな中、嘉祥さんと鳴海さんが話しかけてきた。
「あんた、あいつと何か関係あんの?」
「え?あいつって?」
「白妙若だよ。」
「何もないし、初対面だよ、私も驚いたしね。」
「そっかー、てか、あんたあたしと名前似てるよね。」
「うん、琥珀と琥糖だもんね。」
「ややこしいよね、あんたら。」
メガネをクイッと上げながら鳴海さんが言った。
「てか、ラ〇ン交換しよーぜ!」
「そうね。」
「え、いいの?」
私、今更だけど、こんなに歳が離れてる子達と仲良くしていいのかな...。
「だめな理由があるん?」
「いや、、、えっと、私、普通の高校生じゃないから...。」
「どういうこと?」
2人は不思議そうな顔をする。
「私、22歳の大人なの。」
ひかれるだろうか、気持ち悪いって。
「ウソ...。」
「やっぱり、変、だよね?」
『かっけー!!』
すると、他の子達にも聞かれていて、驚かれたのだ。
「超かっこいいよ!あんた!魂感じた!!」
思っていた反応とは違い、私は安心する。
「じゃあなんで、高校生なろうと思ったん?」
嘉祥さんが聞いてくる。
「あんた、空気読めないわね。」
鳴海さんは呆れてる。
事情を説明すると、みんな納得してくれた。
むしろ嘉祥さんは泣いていた。
「あんた、苦労したんだね...グスッ。」
「そう、なのかな。」
「ますますあんたのこと気に入った!はやくラ〇ン交換しよ!」
「私も!」
「俺も!」
私、何とかやっていけそうだ。
カラオケボックスを後にし、家の玄関へ入る。すると見慣れない靴が1足あった。
時刻は夕方5時半。
お客さんかなぁ?
気にしないで部屋に行き、着替えとタオルを持って脱衣所のドアを開ける、、、。
私は目の前の光景を見て叫ぶ 。
「きゃーーーーっ!!」
そこには男の子が全裸で立っていた!
その男の子も驚いて私を見る。
なに!?空き巣!?てかなんで風呂場に!?
こ、こういう時って警察だよね!?
「ひ、100当番し...!!」
そこで私は気づいてしまった、この男の子...、同じクラスで同じ苗字の、若くんだ!!
「なんで、若くんが!?」
「もしかして、本職は空き巣なの!?」
「高校生という筋書きを作るために入学したの!?」
「わ、私もしかして殺される!?」
私はもう大パニックだ。
「琥珀さん、落ち着いて、僕は空き巣じゃないよ、これには訳が...。」
「訳ってどんな訳よ!」
ガチャッ。玄関のドアの鍵があく音がした。
お母さんかな!?
私は母の元まで走り、「空き巣だよー!!助けて!!」
「空き巣って?」
「ほら、あそこに...。」
私は今も全裸で立っている若くんを指さす。
「あぁ、若くんね。」
「そう若く、ん?」
「え?なんで名前知ってるの?」
母は驚きもせず名前を当てたので不思議だった。
「琥珀に話があるの。若くんも、服を着てリビングに来てね。」
「はい。」
えっ?どういうこと?
私には状況が理解できなかった。
「まずは琥珀、びっくりさせてごめんね。」
リビングで3人で座り、話を始めた。
「ううん、でも、なんで若くんがここに?」
「それも...ごめんなさい、ちゃんと言うわ。琥珀、若くんはね、あなたの弟、義弟になるの。」
「へ?」
私は目を丸くし素っ頓狂な声をあげる。
「私は若くんを養子として迎え入れました。」
「意味がわからない、どうして?」
「そうね、若くん、話していいかしら?」
「...はい。」
「私はね、若くんの実の母親と友達だったの。でも、彼女は若くんを虐待していたの。若くんのお父さんと一緒に。」
「え...。」
「さらに若くんは学校でもいじめを受けていた。」
「虐待を知った時に、若くんの母親とは絶交したわ。でも、それで若くんが救われる訳じゃない、だから、警察、児相にも相談して、若くんを養子として迎え入れたわ。まさか高校が同じになるとは思わなかったけどね。だから、琥珀?あなたは、お姉ちゃんになったのよ。これから、若くんを支えてほしい。もちろん、私も頑張るから。」
神妙な顔で母は私にそう言った。
そうか、これは覚悟の顔なのか。
私が、お姉ちゃん...か。
若くんの壮絶な過去を聞いて、『NO』なんて言えない。
だから、私も覚悟を決めないと...。
私がこの子にしてあげられることがあるのかは分からないけど、
「分かった。」
「琥珀っ...!ありがとう...。」
「よろしくね?お姉ちゃん♡」
若くんからのお姉ちゃん呼び、これには慣れないとだね...。
この義弟、なんか危ないぞ...!。
次回も応援よろしくお願いします!!




