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ひとがいないまち
にゃんにゃがどっかにいっちゃった。
ちかづいたらにげちゃった。あそんでくれなかった。つまんない。
きょうはまちにひとがいない。たまにみちでねてるひとはいるけど。
どうしてだろう。にゃんにゃみたいにみんなどっかいっちゃったのかな。
おなかすいた。
いつもはおみせのまえでずっとみてたらなにかくれるけど、きょうはおみせがいない。
“しんでん”にいたころは、おなかがすいたっていったら、“きょうどうし”さんがなにかもってきてくれた。
おなかすいた。
しかたないからかみさまにおいのりする。
おかしがそらからふってきますように。
にゃんにゃがもどってきますように。
おひさまがしずんで、あたりはもう、うすぐらくなっちゃった。
べつにこわくないもん。さみしくなんかないもん。
“みこ”のおねえさんたちにはあいたくなることもあるけど。
“しんでん”はまいにちおなじことばっかりでつまんない。
それに、かえろうとおもってもどうやって“おうと”までいけばいいかわかんないし。
あっ、にゃんにゃがもどってきた。
かみさま、あとはおかしをおねがいします。




