82. スコルブの斧
「「「硬い!」」」
解体作業に取り掛かるやいなや、トンテンカンから聞こえてきた。どうやら手持ちのナイフでは、鱗を切れないようだ。
「キョウ頼みがあるんだが、その背負ってる斧貸してくれない?」
「いいよ」
トンが聞いてきたので、背に背負ってる斧をトンに渡す。
ーーードンッ
「ぐぴゃ!」
皆の目線が音と共に、斧と一緒に落ちたトンの手に向く。
「いったーい、いたたたた。早く、持ち上げてぇー」
「「待ってろトン!今持ち上げる!」」
「「んんん!?」」
「どうなってんだこれ?」
「2人がかりでも、持ちあがんねーそ!」
「痛い痛い痛い、グリグリなつてる!」
「えっ?ちょっと待って今持ち上げるから」
慌てて斧を持ち上げる。トンは手を持ち上げると、手は赤く腫れていた。
「あー痛かった」
「「どうなってんだ?その斧!」」
斧を持ち上げると、テンカンから斧について聞かれた。
「これ?テジ村の鍛冶師と一緒に作ったんだよ。自分が力をこめると、武器がもたないから……。確か、たんぞう?って言ってた気がする」
「「「鍛造か、材料は?」」」
「材料は、自分で獲ってきたスコルブの鋏とかの硬い部分だよ。」
「「「はあ?あの固いスコルブを!どうやって?」」」
「最初は小さい奴から殴って倒してたよ。」
「「「素手!?」」」
「そして、武器の斧は出来たけど……まだ加減しないと壊れたから、少しずつ大きなスコルブを倒しては、斧を作ってを繰り返して、作りあげたのがこれ。最終的には50mぐらいの奴だったかな」
「「「化物だ!」」」
「はぁー、だからじゃな。人数にしては浮遊のスピードが、出んかったのは……わしの力が衰えたかと思ったわい」
「まぁ……。今までの事を見ていれば納得ね」
トンテンカンからは化物扱い。クウ村長からは非難の声。そして最後に、リーンからは、僕だから仕方無いみたいな声が降り注いだ。




