第3話 黄金の双脚が駆け抜ける先に
第3話 黄金の双脚が駆け抜ける先に
私はミナ高校生の女子です。
私は恋をしています。
でも私はコウジ君に告白する勇気がない引っ込み思案な女の子です。
コウジ君の友達できれいな瞳を持つ男の子ノゾム君がいました。
ノゾム君くらいきれいな瞳を持っていれば、私がコウジ君をその瞳で見つめてあげれるのにそう思って行動してついにノゾム君の瞳を私のものにすることが出来たのです。
ひっそりと行われたノゾム君のお葬式を思いだしたのでした。
「ノゾムの奴いい奴だったのに何で死んじゃうんだよ」
友の死に涙を流すのはサッカー部のカケル君でした。
その様子をミアは影から見ていたのです。
カケル君はサッカー部のエースです。
黃金の双脚と呼ばれフィールドを駆け抜ける我が校のエースストライカーなのです。
フットワークを駆使して次々と相手のディフェンダーを抜いてフィールドを駆け抜けていく姿はすっごく格好いいのです。
自由に駆けるその足が私は欲しいのです。
そう、コウジ君を追いかけていくために……。
私はあの足が欲しい、私はあの足が欲しい、私はあの足が欲しい。その長く綺麗でどこまでも駆け抜けていくソノアシガ……。
でもまだその足が手に入っていないので別の足を手に入れたのですがちょっと違いのかなあと思いました。
ミナの部屋には様々な足が転がっていたのでした。
アリの脚、イカの足、動物の足中には義足と思われる足や、白骨の足もあったのです。
部屋の中の足を見ながら
「やっぱりホンモノの足が欲しいわね、カケル君待っていてねあなたの足をもらいに行くからね」
クスクス笑う少女の声が響くのでした。
休日部活が終わりが終わりカケルは夕方に一人でドリブルの練習をしていたのでした。
個人練習が終わりカケルは帰路についたのでしたが、
途中で不意に視線を感じて振り向くと民家の塀の上に一つの人形があったのです。
その人形は目の部分に眼球がはめ込まれていたのです。
「ひっ 」
それに気が付いたカケルは小さく声を上げたが、誰かが近づいてくる足音を聞こえたのでした。
「こんばんは いい夜ね」
カケルは少女に声を帰られたのです。
夜の闇に映える黒い髪を靡かせその少女はその人形を抱え
「やっぱりノゾム君の瞳は優秀ねノゾムって名前を映すように何でも望んじゃうんだもの」
数日前に殺された友達の名前をいわれ背筋が冷たくなり喉がカラカラになるのを感じながらとミナをにらみつけ
「お前がノゾムを殺したのか」
「うん、ノゾム君のあの目が綺麗だったから欲しいなと思って」
「人の命をなんだと思っているんだ!」
「でも私、あなたの足が欲しいの」
ミナにそういわれ黒く澄んだ目で見られる
カケルは足が動かなくなった。
「う・動けない?」
「ようやく効いてきたのね神経毒が……」
ノゾムが気が付いたときはミナに布を嗅がせられ意識が闇に落ちるところだった。
ミナの部屋で
「うっ」
頭がズキズキと痛むが目を覚ましたカケルがみた者は
様々な生物の足や目が転がっている部屋でした。
むせるような血のにおいがして吐きそうになったところで
「あら、カケル君目を覚ましたのね」
カケルが見た最後の光景は血まみれのノコギリを持ったいびつな笑いをする少女の姿でした。
「あらあら、カケル君の足人形より大きいわどうしようかしら」