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勇者から逃げだした聖剣  作者: 黒一忍
第三章 獣の国
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第21話 闘技大会本選

 ~闘技大会本選当日~

 私達は、会場でマーガムを送り出してから、観客席へと向かった。


 途中で、とんでもない大勝を納めた私に金を払わせようとする輩がいたが、超スピードで逃げて今は、観客席の屋根の部分だ。


 ここならば誰も来ないだろう。

 それにしても、昨日私が護衛の剣を斬ったのは知らないのかな?

 きっと熱気でおかしくなっているんだな。


 抽選でマーガムが戦う相手が決められる。

 マーガムの対戦相手は、Aブロックの勝者だ。

 マーガムの実力ならば、訓練通りに動ければなんの問題も無いだろう。


 問題はもう一方の、Bブロック対Dブロックだ。

 Dブロックの勝者の出す気配が明らかに普通と違う。

 まるで、人間では無い生物のような気配が発せられていた。


 試合は私が予想した通りに進み、マーガムとDブロックの勝者で決勝戦が行われることになった。


 お互い手の内はほとんど見せていないので、相手の強さもわからない。


 マーガムと、Dブロックの勝者(名前はカノアと言うらしい)は、それぞれ決勝戦の舞台に上がる。


 そして、互いに礼をしてから、初期位置に立った。


 そして審判が開始を宣言すると、カノアが超スピードでマーガムの周りを移動する。


 カノアが移動しつつ攻撃を放つが、マーガムは的確に防御と受け流しを使い分け、ダメージにはなっていない。


 そしてマーガムも、《遠隔防御》でカノアの拘束を狙うが、あまりの移動スピードに配置位置が決められず、ランスで小さいダメージを与えるだけだ。


 突然、カノアが動きを止める。

 そして、マーガムと少し話をした後、カノアが直線的な攻撃でマーガムに向かう。

 しかし、あまりにも重いその一撃をマーガムが受け流そうとしたが、カノアが空いた右腕で無理矢理に盾を殴った。


 攻撃を受け流す最中に攻撃を受けたために、受け流しがしきれず、マーガムが壁に叩きつけられてしまう。

 私は、マーガムが直撃を受けてしまうのも想定に入れて、いつでも守れるように準備を始める。


 マーガムが立ち上がり、カノアの攻撃を()()()()()


 どうやら、マーガムは《身体強化》と《獣化》を使用したようだ。


 《獣化》を使用したマーガムは黒の毛が全身に広がり、顔も犬のような顔になっている。

 ………気持ちよさそうな、もふもふ具合だ。


 そこからはマーガムとカノアは互角の戦いになり、4分経っても決着がつかない。

 そろそろ《獣化》の制限時間が来る頃だ。

 私は《時空間収納(アイテムボックス)》から、黒鉛で黒く塗った聖剣を出してから、何があってもマーガムを助けられる様に構えた。


 そして、その時が来てしまった。

 カノアの攻撃を受けようとした時、マーガムの《獣化》が解けてしまう。

 私は屋根を蹴って、地面に向かって飛ぶ。

 着地した瞬間に、カノアの攻撃を左手に持った黒塗り聖剣で防御する。

 右手も黒塗り聖剣に添えて、受け止める補助をしたのだが、受け止めきれなかった衝撃が後ろに被害を生んだが、マーガムは大丈夫な様で安心した。


「なんだお主は!

 わしの身体もようやく暖まって来たというのに!

 とゆうか、わしの攻撃を受け止めるとは、どんなステータスをしとるのだ…。」

「マーガムの負けでいいので終わりませんか?

 マーガムは限界なので。」


 そう言ってから私は気が付いてしまった。

 聖剣の黒塗りが取れて、白銀の刀身が見えていることに。


「あっ?!」

「ぬ?!

 お主、その剣はまさか…!」


 カノアは気が付いてしまったようだ。

 そして、カノアがニヤニヤして、真っ赤な髪の毛をいじり始める。


「その剣のことは黙っておいてやるから、わしの頼みを聞いてくれんか?」


「頼み?

 出来る範囲なら聞くけど。」


「お主はその者とパーティーを組んでいるから守ったのだろう?

 お主達、わしと一緒に旅に出…」


「お断りします。」


 間髪入れずに断る。

 私の目的は、この世界を見て回って、この子達と楽しむことだ。

 それ以外が入ってくるのはよろしくない。


「なぜだ?

 わしとて、それなりには強いぞ?」


「私は、この子達と世界を見て回りたいの。

 のんびりやっていきたいの。」


「そうか、残念だが意見は変わら無さそうだのぅ。

 なら、1回でいいからダンジョンに一緒に入って貰えんか?」


「それなら、いいよ。

 マーガムと一緒に居てくれれば後で会えるから。」


 私は跳躍して屋根に向かう。

 マルムと合流してから、会場の外に降りてからマーガムと合流しようとしたのだが、私達は何故か軍に囲まれていた。


「お前、さっき会場に乱入してたよな?」

 あっ、ヤバイ…。

 ばれてるよ…。


「ひ、人違いじゃあないですかねぇ…。」


「んな訳あるか!

 白銀の髪の毛なんぞ、お前しか居ないわ!」


 えっ?

 ………フード取れてるじゃん。


「まぁ、別に逮捕したりするわけじゃない。

 あのままだと、確実に死人が出てただろうからな。

 ただし、今後はやるなよ?

 観客が納得しないからな。」


「マーガムとこの子の為なら、()()()|やりますよ。

 それに、納得出来ないなら私が戦いますよ?」


 私はそう言い残し、マーガムと合流してから、カノアとダンジョンに入る打ち合わせをする為に、[食事処 平等謳う精霊亭]へと向かった。

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